NOTES
UP
【第107回】両手の弦移動スキル爆上げの高負荷エクササイズ 石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜
- Text:Jun Ishimura
このエクササイズで鍛えたら、曲中の普通の弦移動はだいぶ楽になると思います。
今回は、“4弦と1弦を往復する異弦同フレットのエクササイズ”で弦移動の精度・スピード・スタミナを鍛えます。指の移動距離がさらに長くなるので、難易度がまたアップします。前回、前々回のエクササイズをやってない方は、そちらも見てみてください。どちらかというと左手を意識したエクササイズですが、4弦と1弦の弦移動なので右手も難易度高めですね。指弾きでもピック弾きでもOKです。
異弦同フレットの弦移動のやりかたは何種類かありますが、前回と同じく、同じ指で押さえ直すやり方で取り組みます。これは、曲やフレーズでもこの押さえ方をするべき、という意味ではありません。あくまでもエクササイズなので、負荷が高めの方法でやります。スポーツでも、ウォーム・アップや筋トレの動きを競技の中でそのままの形では使わないですよね。このエクササイズもそういうものだと思ってください。
いくつかポイントがあります。
ポイント1
右手も左手も肩から指までリラックスさせて、弦を変わるときは腕全体で移動します。過去2回のエクササイズでも大事なポイントでしたが、今回は移動距離が長いのでさらに重要です。指だけで移動するのはNGです。
ポイント2
弦が変わるときも一定のリズムのまま弾きましょう。
ポイント3
1小節目では、16分音符4つ目の音までちゃんと鳴らすように気をつけてください。最後の音まで鳴らしたら、ハイスピードで次の弦に移動します。
ポイント4
2小節目の4分音符を弾くときも、1小節目と同じように16分音符4つ分の長さを押弦し続けます。つまり、1小節目と2小節目で右手のピッキングは変わりますが、左手はずっと変わりません。ここが大事です。
動画では時間の都合でそれぞれを2回ずつしか繰り返しませんが、時間があるなら上記の4つのポイントを守って演奏できるようになるまで繰り返します。あと、いろいろなテンポで取り組みましょう。では、やってみましょう。
ちょっと難易度高めですが、このエクササイズで、両手の弦移動の精度・スピード・スタミナを鍛えていきましょう!
石村順でした!
書籍版『石村順の低音よろず相談所』はこちらから!
石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
◎Information
HP Twitter facebook Instagram