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    指弾きが“カクつく”原因はコレ。なめらかに弾くためのコツ【石村順の低音よろず相談所】第174回

    • Text:Jun Ishimura

    “約3分”でベース上達にまつわるさまざまなトピックを解説する連載『石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜』

    指弾きを“なめらか”にするワンポイント・レッスン

    ビギナーから中級くらいの指弾きベーシストから、次のような相談をよく受けます。

    「フレーズがカクカクする」

    「もっとなめらかに弾きたい」

    この悩みを会話に例えると、話し方がぎこちない・たどたどしい・流暢ではない、ということです。これは直したいですよね!

    今回は、そういう人向けの“指弾きをなめらかにするワンポイント・レッスン”です!

    指弾きでフレーズがぎこちなくなるケースでよく見かけるのは、“音と音がつながっているべきところで実際は途切れてしまっている”という状態です。音と音の間に不必要な“短い隙間”がある状態ですね(図1)。弾いている本人はだいたい気づいてないし、指摘されても認識できない場合もあります。

    図1

    音が一瞬途切れる原因はいくつかありますが、今回注目したいのは“右手の指が弦に触れている時間”です。

    音を切るつもりはないのに、次の音を弾く指が今鳴っている弦を無意識に止めてしまって音が一瞬途切れるというケースです。

    もしそうなっているとしたら、“無意識に指を弦の上で止めない”ことがおもな解決策になります。

    具体的にはどうしたらいいでしょうか?

    指弾きで3弦を弾く際の“指の動作”を例に説明します。指の位置を三つに分けて考えます。

    A地点 = 3弦を弾き終わって4弦で指が止まった位置(写真1)

    B地点 = 指がA地点を離れ3弦を通り越したあと、3弦に向けて折り返す位置(写真2)

    C地点 = 指と3弦がコンタクトする位置(写真3)

    さて、ここで質問です。弦を弾く指の動作を、

    ① 音を出す動作 C地点に置いた指を動かして弦を鳴らし、A地点で止める(写真4)

    次の準備の動作 A地点 → B地点を経てC地点に戻る(写真5)

    というように、“C地点に始まりC地点に戻る動作”だとイメージしてませんか?

    それだと、C地点が“基本の位置”みたいな感じがするので「C地点に戻ろう」という心理が働いて、ついついC地点で指を止めてしまって音が途切れるのではなかろうか、と。

    もしそうなら次の考え方をしてみましょう。

    まず、弦を弾く動作のスタート地点はA地点だとイメージしてください。

    そして、

    ① A地点 → B地点で折り返し、C地点で弦を通過 → A地点に戻る(写真6)

    という“弦を弾く一連の動作”の全体を、1動作だとイメージするのです。

    A地点からスタートして1アクションでA地点に戻ってくるイメージだと、C地点は高速でただ通過するだけで、「C地点に戻ろう」という心理にはなりません。このイメージで弾くと、意図せず音が途切れることは減るでしょう。

    「さっきの話は自分には当てはまらないな」という人もいるでしょう。

    でも、もしかすると、“3弦を弾く”のは“3弦を振動させる”ことだと思ってませんか? 

    いや、実際に3弦を鳴らすには、もちろん物理的に3弦を振動させるほかないんですけど、実際の動作に先立つ“運動イメージ”の話だとしたらどうでしょう?

    例えば、弓で矢を撃つのは“まず弦を引っ張って弦を離す”という動作ですよね。もしもそういうイメージで指弾きしていると、C地点に指が接触している時間(“まず弦を引っ張って”の部分)が若干長くなり、そのときに音が一瞬途切れるのでは、と思います。

    この場合も、先ほど出てきた“C地点は通過するだけ”という捉え方が役立ちます。“3弦に直接働きかけて振動させる”のではなく、“4弦がターゲット”だとイメージしてください。

    つまり、C地点ではなくA地点がターゲットです。指はあくまでもターゲットであるA地点を目指して動き、必然的にその途中にあるC地点を高速で通過するので、副次的な効果で3弦が振動する、というイメージで演奏すれば、不必要に前の音を止めることもなくなる、というわけです。

    このように、演奏する動作に問題があるとき、「そもそも自分の“動作のイメージ”に原因があるかも」と探ってみることで実際の動作が変化することは結構あります。発見がたくさんあると思うので、是非自分の“動作そのもの”だけでなく“動作のイメージ”も含めてよく観察してみてください!

    石村順でした!

    ▼ 今回の動画はこちら ▼

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    石村順
    ◎Profile
    いしむら・じゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

    ◎Information
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