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メンテ&改造ショップ・ガイド【2023年5月号連動】
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楽器のポテンシャルを引き出す“メインテナンス”、そして楽器にさらなる可能性を与える“改造”。ベース・マガジン2023年5月号では、『保存版! 最強のメンテ&改造メソッド』と題して、58ページにわたって“メンテ&改造”を大特集している。ここでは、“メンテ&改造”に際し、心強い味方になってくれるショップを紹介!
◎SHOP INDEX◎
・BIGBOSS お茶の水駅前店
・Sleek Elite
・ラムトリックカンパニー
・Bass Shop Geek IN Box
・BIGBOSS 仙台
・BIGBOSS 名古屋
・D’s design
・ESPクラフトハウス
・ESPカスタムショップ
・Osugi music instruments
・RedHouse Guitars
・Xotique JAPAN SHOP 赤坂
BIGBOSS お茶の水駅前店
“即日対応”をモットーに、頼れる相談相手
東京はJR御茶ノ水駅より徒歩1分の好立地に位置するBIGBOSS お茶の水駅前店は、エレキ・ギター・メーカーのESPが運営する大型ギター・ショップ。ESP製品はもちろん、国内・海外問わず、本体、アンプ、エフェクターなどさまざまなブランドの製品を取り揃える。お茶の水駅前店に限らず、BIGBOSS各店にはリペア・ブースが設けられ、専属リペアマンによるアフターサポート、リペア、カスタマイズを受け付けている。各店で購入した楽器は新品・中古品を問わず、いつでも無料セットアップを受けられるというのも嬉しいサービスだ。
お茶の水駅前店の専属リペアマンは、今回お話を伺った三井裕二氏(写真右)と小出臨氏(写真左)の2名体制で、月に平均600件を手がけているという。“ご依頼はメインテナンスが半数くらいですね。リペアも見積もりは無料でやっていますし、大体のものであれば、その場で見積もりをお伝えできると思いますので、お気軽にお声がけいただきたいですね。もちろんESP以外のどのメーカーさんのものでも大丈夫です”。ユーザーがリペア依頼をするときには比較的急いでいるケースも多いが、基本的には“即日対応”を目指しているというのもありがたいポイントだ。“リペア・ブースを完備していますから、木工やちょっとした塗装も含めて店内である程度作業ができて、即日対応できる幅が広いというのは強みです。調整に関しても、その場で調整してその場で試していただいて、「もうちょっとこうなりませんか?」というご要望にもすぐに対応できますしね。実際に作業をするリペアマンとご相談いただけるというのは、いろいろ話が早いと思います。調整って、同じモデルでもやっぱり個体差ってあるものですし、その個体の良さを引き出すにはどうセッティングすればいいかを見極めています。それに加えて、お客様がどういうプレイをするのかや楽器に対する好みというのも大事で、それによってもベストなセッティングは変わってきます。そこはお客様と直接話をすることで把握しやすくなります。実際に調整をしたあとに弾いていただいて、「この楽器にこんなポテンシャルがあったんだ!」って感動していただけることも多いですね”。
修理や調整だけでなく改造に関することも幅広く受け付けている。ピックアップ交換などの場合、具体的なリプレイスメント製品を決めていなくても、“こういう音にしたい”というイメージを伝えることで、どういった製品が適しているかの提案もしてくれるとのことだ。“リペアマンと話すなかでお客様自身のイメージがはっきりしたり、または膨らんでいくということもありますね。改造に関するご依頼だと、やはりピックアップの交換やパッシヴ・ベースをアクティヴ化するというものは多いです。あと意外に多いのが、バッテリー・ボックスをESP製のものに交換するというもの。壊れにくくて電池交換も簡単なので、音に関することではないけど重宝いただいている方が多いです”。
また、日本屈指のギター・メーカーESP系列ということで、カスタム・オーダーを多彩に受け付けているのも特色だ。完全オリジナル・モデルの発注のほか、レギュラー・ラインナップのモデルを自分好みの材や色で仕上げるというオーダーも多いそう。同店にもさまざまな木材のサンプルが置いてあり、楽器好きならば見ているだけでワクワクするだろう。ただ、近年は木材の供給も不安定とのことで、人気の材は早い者勝ちというところもあるようだ。“ほかのメーカーさんにはないスタイルのレギュラー製品もありますし、ESPユーザーのプロ・ミュージシャンの意見が反映されている製品もあるので、そういう意味では敷居が高いということではなく、プロ仕様のクオリティになっていますね”。
日々の調整から改造、オーダーメイドまで幅広くサポートしてくれる同店に、ぜひ気軽に立ち寄ってほしい。
●Shop Data●
住所:東京都千代田区神田駿河台2-1-9
電話:03-5283-6006
E-mail:HPのお問い合わせフォームから受け付け
営業時間:平日11時~20時/土曜・日曜・祝日10時~19時
定休日:元旦のみ
HP:https://bigboss.jp/tokyo-em/
交通手段:JR御茶ノ水駅より徒歩1分
駐車場:なし
Sleek Elite
PLEKを日本に広めたリペア工房&輸入代理店
ケン・スミスやDingwall、F Bass、Alleva-Coppoloを始めとするさまざまな海外ブランドの輸入代理店であり、メインテナンス・マシンPLEKを日本に広めた功労者でもある東京の工房。1999年にケン・スミスの輸入代理店として創業し、現在は輸入代理業とリペア、PLEKのユーザー・サポートを業務の柱としている。
代表でリペアマンの広瀬創氏(写真)は学生時代よりベーシストとして活動、米軍基地での演奏経験やウィル・リーとの交流もあったという人物だ。プレイヤーとして自らの音を持った楽器を探している過程でケン・スミスに魅了され、1999年にその輸入代理店としてスリーク・エリートを設立。2009年には国内でいち早くPLEKを導入し、その名を全国に広めた。“もともとは輸入した楽器をあるべき状態で市場に送り出すために導入しました”と広瀬氏は語る。
ここで改めてPLEKについて。PLEKとは、弦を張ったままのネックとフレットの状態を精密にコンピューターで計測し、1000分の1ミリの誤差で計測することができるギター・スキャン修正機のこと。PLEKを使用するメリットについて広瀬氏は、“まず、楽器の状態が数字とグラフできちんと表示されること。楽器の状態は感覚的に表現されることが多いですが、弦振動は完全に数字の話なので、意外と「こんなもの」というものではないんです。名のあるリペアマンや製作家が手がけた楽器を測定すると、数字的にも正しいことがわかります。PLEKを「自動擦り合わせマシーン」と言う方もいますが、本質的にはスキャナーです”と語ってくれた。加えて、データが時間をかけて蓄積されていくことも魅力だ。“リペアには継続性や持続性が重要だが、PLEKで「お客様の好みに対してのベスト」という状態を一度作っておくと、以降はそのセッティングをもとに楽器との向き合い方を詰めていくことができますので、数字で語られがちな弦高設定も概念化することができます(楽器によって同じ数値でもビビり方が異なることがあるので、一旦決めた目安・基準として考えれば良いのです)。また「前の状態がすごく良かったので戻したい」となっても、それを再現することは一般的には難しいですが、フレットの高さからネックやナットの状態まで、全部を記録としているので、それらも簡単に再現することができます”。
導入店舗が増えつつあるPLEKだが、その数値をどう運用するかは、各リペアマンの腕と考え方による部分も大きい。PLEKの国内総本山であるスリーク・エリートならではの特徴はあるのだろうか? “計測してきた楽器の数が多いので膨大なデータが蓄積されていること、そして輸入代理店でもあるため海外から届くワールドクラスの楽器のセッティングを把握していることは特筆できる点かもしれません。それぞれの「メーカーらしさ」というのはフレットやネックの仕上げ方に出るもので、それをいかに弾き手の好みのセッティングと結びつけ、楽器本来の良さのなかに各プレイヤーの好みも盛り込めるか、ということは常に考えていることですね”。
現在毎月200本強のリペアを手がけるスリーク・エリートだが、ベースはそのうちの半分を占める。“ベースはネックのトラブルがギターに比べて圧倒的に多いですね”。そのなかにはトラスロッドに問題を抱えている楽器も多いそうだ。“リフレットのご依頼は多いのですが、トラスロッドがおかしな状態になっていることはわりと多いです。直すのは工夫のいる作業になりますが、PLEKはここでも大きな力を発揮してくれています。ベースが抱えている問題は本質的にどこにあるのか、そしてどの部分を直すべきかが数値によってわかりやすくなる、ということですね”。
“初心者や学生にこそきちんとした状態で楽器を弾いてほしい、そういう人にこそ利用してほしい”という思いからスキャン/調整は2,750円からと良心的な価格設定をしている同工房。梅雨の季節も控えたこの時期、スリーク・エリートに足を運んでPLEKの実力を体感してみてはいかがだろうか。
●Shop Data●
住所:東京都杉並区堀ノ内2-15-5
電話:03-6383-2968
E-mail:sleekelite@muf.biglobe.ne.jp
営業時間:9時〜19時(予約制)
定休日:なし
HP:https://sleekelite.com
交通手段:東京メトロ方南町駅より徒歩9分
駐車場:なし
ラムトリックカンパニー
ビルダー界の巨匠が手がける、極上のセットアップ
埼玉県川口市に店舗を構える、今年創業40周年のアニバーサリー・イヤーを迎えたラムトリック・カンパニー。代表を務めるのはもはや説明不要とも言えよう、国内のギター・クラフト/リペア業界における“レジェンド”、竹田豊氏だ。2019年に改訂版も出版された著書『エレクトリック・ギター・メカニズム』(小社刊)は、クラフト学校の教科書としても使用され、国内のギター/ベース・ビルダーにおけるバイブルとされるなど、業界内で彼の名を知らぬ者はいないだろう。
同社は直井由文(BUMP OF CHICKEN)などの愛器としても知られるオリジナル・ブランド“Sonic”を展開する一方、リペア作業も請け負っているが、自社ブランド以外の楽器におけるリペア・メニューは“チューンナップ”と呼ばれる、全パーツをバラして組み立て直す、いわゆるオーバーホール作業のみ。顧客の要望を取り入れながら竹田氏が納得いく状態の楽器にしてから返却するという流れだ。チューンナップについて竹田氏は、“楽器を預かったからには気に入らないところがあるまま返したくないんだよ。「ここを直してください」って言われた場所はもちろん直すけど、ほかにもトラブルを抱える箇所は必ずある。徹底的にやらないと気が済まない性格でさ”と話す。
チューンナップの作業には半年ほどの期間を要するため、その期間楽器を預けられることが条件となる。もちろんヴィンテージ楽器においても同内容の作業となるが、その際の注意点に関して、“「フレットは換えたくない」とか「ここはこのままにしておいてほしい」って要望があるならお断りするしかない。オーナーが受け入れてくれないと作業に踏み込めないから。もちろん作業によってはヴィンテージ楽器の価値を下げてしまうことは承知済み。でもそれだけの作業を行なうということを理解してほしい”と語る。
持ち込まれるベースで特に多いトラブルはネック関連とのことで、モデルによって状態は異なるが、トラスロッドが効きにくい、ネックがハイ起きしているという症状が多く見られるようだ。ネック修理には特に時間を要するとのことで、具体的には反りの具合にもよるが、熱を加えて力ずくでネックをまっすぐな状態に戻す“ヒーター修正”を行ない、そのうえでフレットを抜いて指板をまっすぐに削り、新しいフレットを打つという流れがネックにおける基本作業となる。
実際にチューンナップをすることでどのような楽器になるのか? 仕上がりに関して聞いたところ、“以前言われたのは、チューンナップしてもらうと体感したことのないような鳴りになる。そしてどんな楽器も「Sonic」になって返ってくる、ということ。もちろんピックアップは他社のものだから、完全にSonicになるわけではないけど、手触りとか弾き心地がウチの製品になって返ってくると言われたことはあるね”と説明してくれた。
竹田氏は40年もの間、第一線を走り続ける“修理”という作業に関して次のように語ってくれた。“修理の仕事って、新品を作るよりも達成感が大きいのよ。すごく頭を使うし、やっても思いどおりにならずにやり直しになることもある。そういうのもあって、最終的に終わったときの「やったぜ!」って感覚は修理のほうが大きい。だから基本的には修理の仕事は好きなんだよ”。
……と言いつつ、今後はリペアの作業を減らしオリジナル・モデルの楽器をもっと作っていきたいという本音も語ってくれた。“楽器作りでやりたいこと、やってみたいことがまだちょいちょいあるからさ。でもそういう部分も実際やろうと思うと試行錯誤が必要だったりとか、なんだかんだ時間がかかる。だからそっちにもう少しだけ時間を割きたいんだよ”。今後は修理の受付方法を変え、一ヵ月のうちに受け付ける期間を区切るなど、新たな施策を検討しているとのことだ。
40年以上のキャリアを経てもまだまだ高い意欲を持つ“レジェンド”の今後に期待するとともに、“匠の技=チューンナップ”に興味を持ったプレイヤーは一度話を聞いてみてはいかがだろう?
●Shop Data●
住所:埼玉県川口市本町4-14-5 NorthTrust 102
電話:048-224-7915
E-mail:HPのお問い合わせフォームから受け付け
営業時間:10時~19時
定休日:日曜・祝日
HP:https://www.lumtric.com/
交通手段:JR川口駅より徒歩7分
駐車場:有り
Bass Shop Geek IN Box
ベースに特化したリペア・調整ならおまかせ
月間80〜100件ほどのリペア案件を手がけているというBass Shop Geek IN Boxは、ベースに特化したリペアを行なえるのが最大の強みだ。主に弦振動に関する調整を行なう“パーソナルセットアップ”が人気で、ネックの反りやブリッジ・サドル、ピックアップの高さなどの調整を、預かりではなく、その場で作業の目的や理論を説明しながら実演してくれる。また、フレットレス化や指板コーティング、カスタム・フィンガーランプの製作なども多数手がけており、“アーチ・トップのベースにフィンガーランプとピックガードを付ける”などという高難度の依頼にも応えられるとのこと。代表の嵯峨駿介氏は現場のプロ・ミュージシャンの要望を聞き出して応えてきた経験から、内在的なニーズを深く理解するヒアリング力とそれに対して最適解を出す提案力には自信を持っているという。それらの理念を発信している同店のYouTubeも確認してほしい。
●Shop Data●
住所:神奈川県横浜市西区平沼1-6-17 アスティハウス3階
電話:045-534-7133
E-mail:info@bassick.jp(LINEからも可 LINE ID : @vwj2699r)
営業時間:11時〜19時
定休日:なし
HP:https://shop.geekinbox.jp/
交通手段:各横浜駅、相模鉄道平沼橋駅、京急電鉄戸部駅、横浜市営地下鉄ブルーライン高島町駅などが利用可能。
駐車場:なし
BIGBOSS 仙台
東北随一のカスタム・オーダー実績
1986年8月に仙台駅前にオープンし、3度の移転を経て2020年2月から現在の場所で営業しているBIGBOSS 仙台店。常時700本を超えるベースやギターを在庫するほか、東北随一のカスタム・オーダーができるお店としても親しまれている。常駐のリペアマンは年間600本以上をこなすベテランで、リペア・ブースも完備し、急なトラブルやセットアップにも即日対応してもらえる。ベースの調整依頼は、テクニカルなプレイに対応する低い弦高設定や細かいピッチ調整が多いそうで、チューニングの安定性やテンション感にも適切な提案をしてくれる。さまざまなカスタムにも対応可能で、過去にはトレモロ・ユニットを搭載し、ロック・ペグにカスタムしたオリジナル・ベースをビリー・シーンにプレゼントしたこともあるという。店舗スタッフにはベーシストが多く在籍し、それぞれがバンド活動の経験も豊富ということで、あらゆる相談に応えてくれるのも心強いポイントだ。
●Shop Data●
住所:宮城県仙台市青葉区一番町3-1-17 レゼル百反ビル2F
電話:022-267-0495
E-mail:sendai@bigboss.jp
営業時間:平日11時~20時/土曜11時~19時
日曜祝日10時~19時
定休日:元旦のみ
HP:https://bigboss.jp/sendai/
交通手段:東京メトロ南北線広瀬通駅より徒歩5分
駐車場:なし
BIGBOSS 名古屋
名古屋のバンドマンを支える専門店
初心者用からハイエンド・モデルまで多くの製品を取り揃え、名古屋のバンドマンを支えるBIGBOSS 名古屋店。ほかのBIGBOSS店舗同様に楽器のメインテナンスやリペアを常時受け付ける専用カウンターと工房を完備し、毎月70本以上のセットアップ、30件ほどのカスタマイズや修理を手がけているという。20年ほど同店で辣腕を振るっているリペアマンの安井秀幸氏は、プリアンプやピックアップの交換、バッテリー・ボックスの取り付けを始めとした、コントロール内の配線カスタマイズを得意にしているというが、ベーシストからの要望の多い、指板エンドのスロープやフィンガーランプの製作にも対応。今年の正月は、ピックガードの製作依頼がとても多かったと語る。ナットのすり減りやネック反りによるフレット・ノイズの解消を始め、ユーザーのあらゆる要望に対して、“その楽器を長く使うため”の提案を心がけているとのことで、気軽に店舗に訪れてほしい。
●Shop Data●
住所:愛知県名古屋市中区大須4-10-89 トキワビル1F
電話:052-242-0062
E-mail:nagoya@bigboss.jp
営業時間:月~土曜11時~20時/日曜11時~19時
祝日10時~19時
定休日:元旦のみ
HP:https://bigboss.jp/nagoya/
交通手段:地下鉄鶴舞線/名城線上前津駅より徒歩5分
駐車場:なし
D’s design
個性派ネックのノウハウを還元
茨城県日立市に居を構えるD’s designは、代表の土居洋之氏が自身のオリジナル楽器を製作するために2010年6月に立ち上げた個人工房。オープン当初からリペア業務も行なっており、関東と東北の境界という立地も手伝って、都心には持ち込みづらいリペアやメインテナンスのニーズに応えている。ベース関連の相談にはネックまわりのコンディションに関するものも多いそうで、安易なフレットすり合わせではなく、1本の楽器を総合的に診断し、その楽器最良のコンディションを引き出す提案を心がけているとのこと。D’s designのオリジナル・ベースの特徴は、絶妙に手にフィットする台形状という独自のネック・グリップで、その開発で得られたノウハウがリペアにも生かされているのだ。また、扱いの難しいグラファイト・ネックに関する依頼も定期的にあるということで、土居氏の知見と技術への信頼が表われていると言えるだろう。
●Shop Data●
住所:茨城県日立市鹿島町1-3-6
電話:0294-24-6003
E-mail:info@d-s-design.jp
営業時間:11時~19時
定休日:日曜
HP:https://d-s-design.jp/
交通手段:JR常磐線日立駅より徒歩15分
駐車場:1台
ESPクラフトハウス
プロのセッティングの秘訣にも精通
1982年より東京・渋谷でプロも含む多くのミュージシャンをサポートしてきたESPクラフトハウス。2015年にはESP Museumを併設して貴重なベース/ギターの展示も行ない、さまざまな目的で来店する人が増えている。オーダーメイド、カスタマイズ、リペアについても、3名のESPオフィシャル・リペアマンを擁し、ザグリを含む木工加工や簡単な塗装作業、ピックガードやオリジナル・フィンガーランプ、スロープの製作も可能。“ピエゾ・ピックアップ内蔵のブリッジを取り付けたうえで、マグネティック・ピックアップとの出力バランス、プリアンプの調整”といったマニアックかつ困難な案件にも対応した経験があるとのことだ。また、普段からプロ・ミュージシャンの愛器をメインテナンスしている経験から、プロのセッティングの秘訣にも精通しているというのも強み。もちろん、ESP以外のメーカーの楽器でも受け付けてくれるので、気軽に相談をしてほしい。
●Shop Data●
住所:東京都渋谷区神南1-20-16 高山ランドビル2F
電話:03-3496-4850
E-mail:crafthouse@espguitars.net
営業時間:月〜土曜11時~20時/日曜11時~19時/
祝日10時~19時
定休日:元旦のみ
HP:https://espguitars.co.jp/crafthouse/
交通手段:各渋谷駅より徒歩5分
駐車場:なし
ESPカスタムショップ
関西唯一のESP直営ギター/ベース・ショップ
JR大阪駅/阪急大阪梅田駅ほど近くに居を構える関西唯一のESP直営ギター・ベース専門ショップであるESPカスタムショップ。ベースやギター本体はもちろん、アンプやエフェクター、アクセサリーやパーツまで豊富に取り揃え、もちろんESPベース/ギターのオーダーメイドの見積もりにも対応している。専属リペアマンの小山哲弘氏はESPギタークラフト・アカデミーでギター製作を学び、年間で約1000件ほどの修理・調整を行なってきた実績を持つ。依頼内容は基本的なセットアップが多いそうで、第一線で活躍するアーティストが利用しているものと同じセットアップを提供可能とのこと。またベースに関しては、演奏性とサウンドのバランスに関する相談やノイズ対策の依頼も多いとのことで、使用するプレイヤーのスタイルに合ったサウンドや演奏性を提案してくれる。“よくわからんけど大丈夫か見てくれ!という人も大歓迎です!” というのも頼もしい。
●Shop Data●
住所:大阪市北区芝田1-4-8 北阪急ビル1F
電話:06-6376-0691
E-mail:customshop@espguitars.net
営業時間:平日・土曜・祝日11時〜20時/日曜 11時〜19時
定休日:元日のみ
HP:https://espguitars.co.jp/customshop/
交通手段:JR大阪駅より徒歩3分、
阪急大阪梅田駅茶屋町口より徒歩1分
駐車場:なし
Osugi music instruments
個体を100年〜200年存続させる修理
専門学校卒業後、楽器店の修理部門でリペアマンのキャリアをスタートさせた大杉亮介氏が2017年2月に立ち上げた東京都・町田の楽器修理工房、Osugi music instruments。楽器店勤務時代にはエレキだけではなく、アコギや民族楽器なども手がけていたとのことで、多種多様な楽器を診てきた経験を生かし、接着剤に膠を用いたトラスロッドの交換や円錐指板のフレット交換に伴う指板修正など、高い技術が必要となる案件にも対応してきたそう。弦の張力が強いベースに関しては、元起きによるハイ・ポジションでの音詰まりなどのメインテナンスや、ピックアップ交換/内蔵プリアンプの新規インストールといったカスタマイズの依頼が多いとのことで、付け焼き刃で数ヵ月保たせる修理ではなく、その個体を100年〜200年存続させるために、今後の状態の遷移や再修理が可能かを考慮したうえで、理論的に説明ができる手法での対応を心がけているとのことだ。
●Shop Data●
住所:東京都町田市本町田887 小川ビル2F
電話:090-5422-4489
E-mail:osugi.mird@gmail.com
営業時間:10時〜19時(月曜のみ10時〜12時)※完全予約制
定休日:水曜、第二第四木曜
HP:https://www.osugimusicinstruments.com/
交通手段:各町田駅からバス16分、徒歩26分
小田急玉川学園前駅から徒歩20分
駐車場:1台
RedHouse Guitars
自社ブランドでの楽器製作も行なう老舗
1985年に創業し、一般ユーザーからの修理受付はもちろん、世界的著名ブランドのベース/ギターのOEM製作、自社ブランドでの楽器製作を行なっているレッドハウスギター。自社製品を一貫生産できる体制で塗装も自社で行なえるのでリフィニッシュの相談も多いとのことだが、やはり相談件数の8割はネックまわりとのこと。なかでも“弦振動をロスなく生かすためのフレットの擦り合わせ”の作業は、“PLEKをかける必要がない”という評価を得るほどの精度を誇る。音像がぼやけて存在感が乏しいといった相談にも応える“アンサンブルに入ったときの最終サウンドを見据えたサウンド・アレンジ”や、弦高やポジションによってのビリつきを解消する“ユーザーの必要とする音色と弾きやすさに寄り添ったセッティング”には定評があり、修理箇所だけではなく、楽器全体のバランスを考えたうえで修理や調整の提案もしてくれるという、初心者にとっても心強い存在だ。
●Shop Data●
住所:長野県塩尻市広丘野村1788-119
電話:0263-53-7175
E-mail:info@redhouse-guitars.co.jp
営業時間:9時~22時
定休日:基本は通年営業ですが事前予約をお願いします
(日曜・祭日・お盆・年末年始はお問い合わせください)
HP:https://redhouse-guitars.co.jp
交通手段:JR篠ノ井線広丘駅から徒歩15分
駐車場:7台
Xotique JAPAN SHOP 赤坂
PLEKと職人による絶妙調整
2017年2月に東京・赤坂の閑静な住宅街にオープンしたXotique JAPAN SHOP 赤坂は、Xoticブランドを中心にした新品販売のほか、中古品の買取や販売も展開。リペア業務については、PLEKの導入がポイントで、PLEKでのすり合わせ、調整だけでも2000本以上を超える実績を持つ。意外とユーザーが想像していることと実際のリペア内容がかけ離れている場合もあるそうで、PLEKによって現在の楽器の状態を正確に数値化し、その個体にとって一番良いポイントを見つけたうえで、20年以上の実績があるリペアマンがユーザーの希望を聞き取り、過去の同ケースの修理実例も提案しながら、最終的には実際に弾いたときの感触を優先して調整してくれる。基本的にPLEKでのスキャン・調整は完全予約制なので、専用フォームもしくは電話にて予約状況を確認しよう。また、2022年に横浜・綱島に2号店(☎︎045-275-1360)がオープン。そちらでも販売/リペアの受け付けが可能だ。
●Shop Data●
住所:東京都港区赤坂8-12-12-2F
電話:03-6804-6505
E-mail:info@xotique.jp
営業時間:11時〜19時
定休日:日曜・月曜・祝日
HP:http://www.xotique.jp/index.html
交通手段:東京メトロ千代田線乃木坂駅、
地下鉄各青山一丁目駅からそれぞれ徒歩6〜10分
駐車場:なし