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デヴィッド・ボウイのアイコン的ベーシスト、トニー・フォックス・セイルズが来日ツアーを開催!

  • Photo:Paul McAlpine
  • Text:Daisuke Ito

デヴィッド・ボウイやイギー・ポップの
低音を担った生粋のロック・ベーシスト

1970年代より米国東海岸のロック・シーンで活躍したベーシスト、トニー・フォックス・セイルズの来日公演が開催される。今回の来日では、彼と同時期に活躍した70年代のNYニュー・ウェイヴ・シーンを代表するバンド、ブロンディのメンバーとして活動したクレム・バーク(d)を迎え、ビルボードライブ大阪(2023年2月20日)&東京(同年2月23日)にて2日間のツアーが予定されている。

トニー・フォックス・セイルズのことを知らない人もいると思うので簡単に説明しておきたい。セイルズはニューヨークにて弟のハント(d)とともにTony Sales & The Tigersというバンドで活動していた。その後、米国ロック界きってのマルチ・プレイヤー/プロデューサーでもあるトッド・ラングレンの『Runt』(1970年)に参加。本作にてセイルズはジャズやR&B、ブルース・ロックの素養を生かしたフリーキーでエネルギッシュな演奏を聴かせている。

トニー・フォックス・セイルズ

ラングレンを介してセイルズは、NYパンクのアイコンでもあるイギー・ポップと出会っている。イギーのソロ名義作でもある『Lust For Life』(1977年)は、故デヴィッド・ボウイとポップが共同で制作した作品。抑制を効かせながらもフリーキーで独特な歌を聴かせたキャリアに残る名作である。セイルズはこの作品に全面的に参加。もともとボウイのファンであったセイルズはこの頃より彼と親交を深め、のちにボウイのティン・マシーンとしての活動につながった。

イギー・ポップ「Lust For Life」

セイルズのキャリアで最も知られているのは先述したティン・マシーンの一員であったことだろう。ティン・マシーンはそれよりも以前のボウイのヒット作『Let’s Dance』(1983年)などに代表されるポップ路線とは打って変わったサウンドを指標に、1988年に結成された。バンド・メンバーはボウイに加えてセイルズ兄弟、リーヴス・ガブレルス(g)の4人。全員がタイトなスーツ姿という出で立ちも印象的だった。1989年に1st作『Tin Machine』、1991年に『Tin Machine II』をリリースし、サウンドはボウイが影響を公言していたピクシーズやソニック・ユースなど、USインディ/オルタナティブのテイストを感じるノイジィなギター・ロックだが、そこにボウイらしいカッティング・エッジなテイストもあるといったもの。そのなかで荒削りにもさまざまな方向性を模索する多彩なセイルズのベース・プレイも耳に残る。だが、当時セールス面ではまったく振るわず、同バンド名義での活動は停止し、ボウイは再びソロ活動に専念することになる。ボウイのキャリア的に見るとティン・マシーンは失敗と言われることも多いが、そのサウンドを今聴いてみると、いろんな実験性と発見があり、おもしろい。

セイルズの代表的なキャリアを追うと上記のような感じだが、今回の来日公演では先述したイギー・ポップの名盤『Lust For Life』をフルで演奏するほか、デヴィッド・ボウイの名曲の数々を披露する予定もあるという。また脇を固める、ケヴィン・アームストロング(g,vo)、ケイティ・パックリック(vo)、フローレンス・サベバ(k)、ルイース・コヘイア(g)といった、米国にて多彩なキャリアを持つバンド・メンバーの演奏にも注目したい。

個人的にはティン・マシーンの楽曲もプレイしてほしいが、いずれにせよ、ニュー・ウェイヴ/パンクという1980年代のニューヨーク時代を感じられる一晩となることに間違いないだろう。

【2022年2月3日追記】

本公演はアーティスト側の都合により、中止となりました。今回の決定に際し、現在いただいているご予約は全てキャンセルとさせていただきます。また、プレイガイドでチケットをお買い求めのお客様は、ご自身で払い戻しの手続きをお願い致します。キャンセル、払い戻しの詳細・注意事項は下記をご確認ください。ご迷惑をお掛け致しますが、ご理解ご了承のほど、何卒宜しくお願い致します。

◆中止公演
【Tony Fox Sales featuring Clem Burke from Blondie】
大阪公演:2023年2月20日(月)
1stステージ 開場16:30 開演17:30 / 2ndステージ 開場19:30 開演20:30
東京公演:2023年2月23日(木・祝)
1stステージ 開場15:30 開演16:30 / 2ndステージ 開場18:30 開演19:30

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公演中止 払戻方法確認チャート: http://eplus.jp/page/eplus/refund1/index.html
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払い戻し期間 2月4日(土)10:00 ~ 2月28日(火)23:59

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払い戻し期間 2月4日(土)10:00 ~ 2月28日(火)23:59
本件に関するお問い合わせ
ビルボードライブ東京:03-3405-1133
ビルボードライブ大阪:06-6342-7722