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【THE AXES】L’Arc〜en〜Ciel – 2022年5月21日、22日/東京ドーム
- Photo:Reishi Eguma[C-LOVe CREATORS](Equipments)
- Photo:Takayuki Okada、Toshikazu Oguruma、Hideaki Imamoto、Yuki Kawamoto、Hiroaki Ishikawa(Live)
2021年2月に結成30周年を迎えたL’Arc~en~Ciel。昨年5月の『30th L’Anniversary Starting Live “L’APPY BIRTHDAY!”』、9月からの『30th L’Anniversary TOUR』を経て、結成30周年プロジェクトを締めくくる単独公演『30th L’Anniversary LIVE』が、2022年5月21日と22日の2日間にわたり東京ドームで開催された。同ライヴにてtetsuyaが使用した機材をレポートする。
Bass
ESP Albion
ESP製Albionは、2018年の『LIVE 2018 L’ArChristmas』にて初登場したモデルで、初代は“クリスマス”に合わせてパールホワイトカラーで製作された。30周年記念ツアー用に新たに製作されたのは、アーティストのKATHMI氏によるブルーを基調にした絵柄が入れられたものと、同じくピンクを基調にしたもの、さらに、本公演での使用はなかったが精悍なブラックカラーのもの(STEALTH)という3本。いずれも、5mm厚のメイプルトップと35mmのスワンプアッシュバックの組み合わせというやや薄めなボディ、34インチのメイプルネック、LEDポジションマークの埋め込まれた24フレット仕様のメイプル指板(STELTHの指板もメイプルを黒く塗装している)という木材スペックを持つ。ピックアップとプリアンプはESP製の自身のシグネイチャーモデルを搭載しており、前者はtetsuya J5-69(フロント)とtetsuya MM5-69(リア)、後者はtetsuya LC-1。コントロール構成は、マスターヴォリューム、バランサー、3バンドEQ、リアピックアップのコイルタップスイッチ。バックパネルには、ポジションマークLED用スイッチのほか、プリアンプのゲイン、トレブル、ミドル、ベースのトリムが設置されている。いずれのモデルも、ヘッド裏に金属プレートを取り付けており、ヘッドの重量を変えて低音域の押し出しを強くしている。
(Blue)
使用楽曲:「SEVENTH HEAVEN」、「Lies and Truth」
(Pink)
使用楽曲:「FOREVER」、「予感」、「Blurry Eyes」、「GOOD LUCK MY WAY」
LAKLAND 55-69 tetsuya Custom
レイクランド製の自身のモデルである55-69 tetsuyaのうち、3本目に製作されたモデル。これまでも「瞳の住人」用としてブリッジ部にさまざまなミュート機構を取り付けてきており、1代目のミュートは1枚のプレートにフェルトを5個取り付けているものであったが、ローからハイポジションまでを駆使して弾く「瞳の住人」では微調整が難しかった。2代目はフェルトを各弦ごとに調整できる形に変更したが、ベース本体に穴をあけて固定する仕様だったため、緊急時の付け替えができなかった。その後、海外からの取り寄せも含めてあらゆる製品を試したが、いずれにも納得ができなかったところ、ESPスタッフが“菓子袋を止めるクリップ”からヒントを得て、3代目となる本機構を開発。さまざまな素材や形状の試作を経て「瞳の住人」にとって最適なミュート具合が実現できたという。半音下げチューニングでのセットアップ。
使用楽曲:「瞳の住人」(22日のみ)
ESP Bardic GOOD VIBES
kurry氏とのコラボレーションモデルで、マリリンモンローのペイントが印象的なESP製Bardic。ボディはアルダー、ネックは35インチのハードメイプル、指板は22フレット仕様のメイプルという材構成。ブリッジはゴトー製404SJ-5で、裏通しにてセットアップしている。ペグはヒップショットウルトラライトを装備。ピックアップとプリアンプは、前者はtetsuya J5-69(フロント)とtetsuya MM5-69(リア)、後者はtetsuya LC-1という、お馴染みの自身のシグネイチャーモデルだ。半音下げチューニング。
使用楽曲:「星空」
ESP Bass V(J-J Type)
4弦ベースをメインで使用していた1998年頃に製作されたBass IVを5弦バージョンにしたものの2本目で、1本目がJ-MMというピックアップレイアウトだったのに対し、Jタイプピックアップを2基搭載している。ボディはアルダー、ネックはメイプル、指板はローズウッドで、ネックスケールは34インチを採用。ピックアップはtetsuya J5-69(フロント)とtetsuya MM5-69改造 J(リア)。プリアンプはtetsuya LC-1。コントロール構成はマスターヴォリュームとピックアップバランサーで、ボディトップのスイッチは、ポジションマークLEDのオン/オフ、フロントピックアップのオン/オフ、ブリッジピックアップのオン/オフ、アウトプットのオン/オフを切り替える。バックパネル部分にプリアンプのゲイン、トレブル、ミドル、ベースのトリムが設置されている。ブリッジはゴトー製205B-5だ。
使用楽曲:「HONEY」、「いばらの涙」、「Shout at the Devil」、「虹」
ESP GLAMBELLY GOOD VIBES
マリリンモンローとイギリスの£10紙幣のパロディを組み合わせた、kurry氏の作品“Good Vibes The Queen” が大胆にボディとヘッドにペイントされたESP製GLAMBELLY GOOD VIBES。バインディングが施されたアーチドトップのボディは、トップにはキルテッドメイプル、バックにはスワンプアッシュが採用されている。ネックは34インチのメイプル。6点止めボルトオンジョイントで、ゴトー製404SJ-5ブリッジ、ペグはゴトー製GB720を装備。ピックアップとプリアンプは自身のシグネイチャーモデルで、前者はtetsuya J5-69(フロント)とtetsuya MM5-69(リア)、後者はtetsuya LC-1。
使用楽曲:「ミライ」、「READY STEADY GO」、「New World」
ESP Prototype 5strings Bass
「X X X」で使用されたESP製5弦ベースのプロトタイプ。2006年に製作されたモデルで、キルテッドメイプルトップ/スワンプアッシュバックのボディ、メイプルのネックと指板という材構成を持つ。EMG製のピックアップ2基がブリッジ寄りに搭載されているのが特徴だ。ジョイント部は6点止めボルトオンで、高音弦側の角がカットされている。半音上げでチューニングされている。
使用楽曲:「X X X」
LAKLAND 55-69 tetsuya
キルテッドメイプルのボディトップ、スワンプアッシュのボディバック、クォーターソーンロックメイプルのネック、エボニーの指板、キルテッドメイプルのカバーに覆われたESP製のtetsuya J5-69(フロント)とtetsuya MM5-69ピックアップ、ESP製tetsuya LC-1プリアンプといった仕様の、レイクランド製シグネイチャーモデル。ピックガードに入れられた文字は“Believe nothing, no matter where you read it, or who said it, not even if I have said it, unless it agrees with your own reason and your own common sense.”で、これはブッダの言葉だ。
使用楽曲:「Sell my Soul」(21日のみ)、「Singin’ in the Rain」(22日のみ)、「LOST HEAVEN」
ZON Legacy ELITE 519 tetsuya Model
2011年のライヴから使用されている、ZON製シグネイチャーモデルの第一号機のLEGACY ELITE tetsuya Model。ボディは、マホガニーコア/メイプルトーンプレート/キルテッドウォルナットのラミネートで、コンポジットネック/フェノウッド指板が組み合わせられている。ピックアップはバルトリーニのカスタムモデル。低音弦側のネックサイドには、サイドポジションマークLEDの配線が施されている。
使用楽曲:「叙情詩」(21日のみ)、「fate」、「finale」
ZON Legacy ELITE 519 tetsuya Model
ピンクカラーが鮮烈なZON製LEGACY ELITE 519 tetsuya Model。2012年3月に行なわれたニューヨークはマディソン スクエア ガーデン公演の2日前に、ニューヨークに滞在していたtetsuyaの手元に届けられたという1本。基本的な仕様は、tetsuyaがレコーディングでメインとして使っているLEGACY ELITE 519と同じだ。ブラックのプレートとゴールドのサドルが組み合わされたブリッジのカラーコンビネーションはZON側のアイディアとのこと。
使用楽曲:「MY HEART DRAW A DREAM」、「Driver’s High」、「Pretty girl」、「STAY AWAY」
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