プランのご案内
  • UP

    Spector NSシリーズ × NATCHIN

    • Text:Daisuke Ito
    • Photo:Takashi Yashima
    • Movie/Sound Engineer:Kenji Kawamura

    NS PULSE4

    往年のサウンドを彷彿させるジャンルレスな一本

    NS PULSE4/Front(Charcoal Grey)
    NS PULSE4/Back(Charcoal Grey)
    NS PULSE4(Cinder Red)

    【Specifications】●ボディ:ソイルド・スワンプ・アッシュ●ネック:ローステッド・メイプル●指板:マッカーサー・エボニー●フレット数:24●スケール:34インチ(4弦)、35インチ(5弦)●ピックアップ:EMG Pスプリット・スタイル/EMG Jシングルコイル(4弦)、EMG 40DC×2(5弦)●プリアンプ:オリジナルTone Pump Jr.●コントロール:フロント・ヴォリューム、リア・ヴォリューム、ベース、トレブル●ペグ:シールド・ダイキャスト●ブリッジ:ハイマス・ロッキング●カラー:チャコール・グレイ、シンダー・レッド●価格:171,600円(4弦)、178,200円(5弦)

     もっともトラディショナルなSpectorに近いキャラクターを持つNS PULSEシリーズ。同社のトレードマークでもある立体的なカーブド・ボディには杢目を際立たせるサンドブラスト・フィニッシュを採用し、インパクトのあるルックスに仕上がっている。指板にはマッカーサー・エボニーを、ネックにはロースト加工を施したメイプルを使用。この加工によりネックの安定性に加えて、鳴りの良さを実現している。ジョイントはボルトオン方式を採用。ピックアップは同社お馴染みのEMG製で4弦モデルがPJ、5弦はハムバッキングを搭載し、プリアンプには同社オリジナルのTone Pump Jr.を採用した。ノイズレスかつ、立ち上がりの速いスペクターらしいサウンドを出力する。カラーは4弦/5弦モデルともにシンダー・レッドとチャコール・グレイの2種類から選択できる。

    スワンプ・アッシュのボディには、特殊な砂を打ち付けることで表面に凹凸をつける“サンドブラスト加工”が施されており、木目が浮き出たクールな風合いを醸し出す。
    ネック材には、メイプルに高温の加熱処理を施し、材中の水分や油分を揮発させることで剛性を高めた、ローステッド・メイプルが採用されている。
    ピックアップはSpectorの代名詞ともいえるEMG製のものがPJレイアウトでマウント。フロント側にP Split Style、リア側に J Single Coilが採用されている。
    ネックとボディのジョイントは5点止めのボルトオン。なめらかにヒールカットされているためハイ・ポジションへのアクセスも良好だ。

    NATCHIN’s Impression

    奏法を問わないオールラウンドさがある。

     まず見た目が美しい! そして、楽器を持ってみたらめっちゃ軽くてビックリしました。それでいて低音までしっかりと出るという……僕が楽器に対して持っていた“重い楽器=音も太い”という概念を覆されました。ネックの握りもちょっと薄めなのですごく弾きやすい。こちらはピックアップもEMGなので、自分にとっては慣れ親しんだSpectorらしいワイドレンジなサウンドで、奏法を問わないオールラウンドさがあります。特にスラップをしたときのハイの抜けも気持ち良いですね。それとこの楽器は力がいらないというか、軽く弾いても良い音が出るのが素晴らしいです。取り回しの良さに加えて、しかも軽いので、女性ベーシストの方にオススメしたいモデルですね。

    【Other Model】- NS PULSE5 –

    NS PULSE5(Cinder Red)
    NS PULSE5(Charcoal Grey)

     PULSEシリーズの5弦モデル。4弦モデルとの違いとしては、5弦モデルではスケールが35インチに延長されているほか、ピックアップにはEMG製40DC×2が採用されている。

    NS ETHOS4

    新たなエレクトロニクスが生むモダン・サウンド

    NS ETHOS4/Front(Interstellar)
    NS ETHOS4/Back(Interstellar)
    NS ETHOS4(Super Faded Black)

    【Specifications】●ボディ:ポプラ・バール(トップ)、メイプル(バック)●ネック:メイプル●指板:ローズウッド●フレット数:24●スケール:34インチ(4弦)、35インチ(5弦)●ピックアップ:アギュラーAG-P/アギュラーAG-J-HC(4弦)、アギュラーDCB G4×2(5弦)●プリアンプ:アギュラーOBP-2●コントロール:ブリッジ・ヴォリューム、ネック・ヴォリューム、ベース、トレブル●ペグ:シールド・ダイキャスト●ブリッジ:ハイマス・ロッキング・ウィズ・イントネーション・スクリュー●カラー:インターステラー、スーパー・フェイデッド・ブラック●価格:264,000円(4弦)、279,400円(5弦)

     USAモデルを彷彿させるハイグロス・フィニッシュに加えて、エレクトロニクスに新たな個性を投入したNS ETHOS。Spectorの伝統でもあるスルーネック構造を採用し、ネックは3ピース仕様のメイプル、ボディはメイプル(バック)とポプラ・バール(トップ)を使用している。特筆すべきはピックアップ&プリアンプにAguilar製を採用している点で、4弦モデルはAG-PとAG-J-HCのPJ仕様、5弦モデルはDCB G4を2基搭載。いずれもプリアンプはOBP-2をマウント。効きの良いEQを含めて、ナチュラルかつバリエーションの広いサウンドを出力する。4弦/5弦モデルともにフィニッシュは目を引くインターステラー・グロス、シックなスーパー・フェイデッド・ブラック・グロスの2種類より選択可能だ。

    ピックアップはフロント側にAguilar製AG-P、リア側に同社製AG-J-HCがPJレイアウトでマウントしており、Aguilarらしいバランスの取れたトーンが味わえる。
    ブリッジには、重厚で安定度が高く、伸びやかなサステインを再現するハイマス・タイプを採用しており、弦の交換時もスムーズに行なうことができる。
    コントロールはフロント・ヴォリューム、リア・ヴォリューム、ベース、トレブルというシンプルな配置。プリアンプにはAguilar製OBP-2が採用されている。
    Spectorの伝統的なデザインのひとつであるスルーネック構造が採用されており、豊かな弦振動に加え、ハイ・ポジションでの演奏性にも優れている。

    NATCHIN’s Impression

    いろんなバリエーションの音を作り込める。

     これはカラーも派手でカッコいいし、フィニッシュもキレイですね。僕が持っているスペクターは渋い感じなので、正直これは欲しいですよ(笑)。あと、ネックがとても握りやすい。指板の幅も少し狭めなのか、ロー・ポジションで動きのあるフレーズを安定して弾くことができました。ピックアップとプリアンプがAguilarとのことですが、すごくパワフルで、ピックアップのミックス・バランスとコントロールを使うと、いろんなバリエーションの音を作り込めます。僕はいつもピックアップは両方ともフルテンですが、このベースはいつも使っている自分のSpectorと何ら変わらないパワー感があって同じようなフィーリングで弾けました。

    【Other Model】- NS ETHOS5 –

    NS ETHOS5(Super Faded Black)
    NS ETHOS5(Interstellar)

     ETHOSシリーズの5弦モデルには、ピックアップに同社製のDCB G4が2基マウントしており、プリアンプには4弦モデルと同じくAguilar製OPB-2が搭載されている。

    ▼ 続きは次ページへ ▼