GEAR
フェンダー・カスタムショップから登場した
新たなシグネイチャー・モデル
2019年にフェンダーとのエンドースメント契約を結び、以降、自身の意向を大胆に取り入れ、マスタービルダーであるグレッグ・フェスラーが手がけたシグネイチャー・プレシジョン・ベースを愛用しているJ。2020年には、Jが愛用するモデルをカスタムショップのマスタービルト・モデルとして完全再現した“J SIGNATURE PRECISION BASS HEAVY RELIC BLACK GOLD, MASTERBUILT BY GREG FESSLER”が限定25本で販売され、大きな反響を呼んだ。
今回、新たに登場したのは、“BLACK GOLD”のおもなスペックは踏襲しつつ、新たなカラーをまとい、カスタムビルト・モデルとして製作される“J SIGNATURE PRECISION BASS HEAVY RELIC CHAMPAGNE GOLD”だ。
このカラーは、1997年に発表されたJの1stソロ・アルバム『PYROMANIA』に収録されている楽曲「CHAMPAGNE GOLD SUPER MARKET」と、1970年代というロックがグラマラスなものだった時代からインスパイアされたものとのことで、今年3月にさいたまスーパーアリーナで開催されたLUNA SEAのライヴ、“LUNA SEA –RELOAD-”でも登場し話題を呼んでいた。
改めて本器のスペックを確認していくと、まずボディはアッシュで、ネックと指板は1ピースのメイプルという材構成。ボディへのアッシュ材の使用は、Jの大きなこだわりのひとつだった。ネック・グリップは、Jが所有するベースのネックをプロファイルしたソフトVシェイプとなっており、ナット幅は、ライヴでの実用性やネック幅によるサウンドの個性に対する自身の理想を具現化した42ミリを選択。また、ネック裏の塗装は大胆に剥がされ、使い込まれたベースのような味わいがある。ミント・グリーンの3プライ・ピックガード、ヘッド・ストックがリバース・タイプとなっているのも、Jらしいアクセントだ。
ピックアップは、通常よりも巻き数を増やして出力を高めた仕様になった“ハンドワウンド’62プレシジョン・ベース”を搭載する。ペグ、ピックアップやピックガードを固定するネジ、ブリッジ・サドルなどの金属パーツには丁寧なエイジド加工が施され、ボディやネックなどの木部にも、長年にわたって使い込まれたかのようなハードなレリック加工で仕上げられ、圧倒的な風格を漂わせている。
最後にJ自身の本器に対するコメントを紹介しよう。“今回、完成したベースを見たとき、本当に美しくウェザークラックも綺麗で、まさに芸術品だと思いました。プレシジョン・ベースのテイストを残しながらも、現代の曲にもしっかりマッチするサウンドもとても気に入っています。ぜひ多くの人に実際に手にとって見てほしいですし、使い込んで自分だけの“1本”になる過程も楽しんでもらいたいです”。
Specifications
●ボディ:ライトウェイト・アッシュ(2ピース)●ネック/指板:メイプル(1ピース)●スケール:34インチ●フレット数:20●ピックアップ:ハンドワウンド’62プレシジョン・ベース●コントロール:マスター・ヴォリューム、マスター・トーン●ブリッジ:4サドル・アメリカン・ヴィンテージ●カラー:シャンパン・ゴールド
価格:833,800円
【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 メーカー・サイト
本記事は 『ベース・マガジン 2021年8月号』の特集記事を転載したものです。同号の表紙は、新作『東京』をリリースした東京事変の亀田誠治と刄田綴色。特集『最強のリズム・セクション』では、古今東西さまざまな名リズム体を紹介し、ベースとドラムのコンビネーションについて掘り下げています。ぜひチェックしてみてください!