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試奏動画連動 – 【Vivie】OwlMighty Ⅱ
- Equipments Explanation:Makoto Kawabe
- Shoot & Edit:Kenji Kawamura
オールマイティな新定番プリアンプがさらに進化!
新進気鋭のブランドながらすでに定番プリアンプの地位を確立したと言っても過言ではないVivieのOwlMightyが、新たにOwlMighty Ⅱとなってリリースされた。クリーンとドライブの2チャンネルを備え、ミドルのみ周波数可変の3バンド・セミ・パラメトリック・マスターEQ、コンプレッサーといった基本機能を引き継ぎつつ、多くのプロ・ミュージシャンの意見を取り入れながら再設計され、さらに使いやすく、機能と効果がブラッシュアップされている。
先代モデルと比較して、パネル上のコントロールや機能に大きな変化はないが、ドライブ・チャンネルの音色調整のネーミングがトーン(先代はカラー)に変更されているほか、内部のDIPスイッチによってドライブ・チャンネル使用時にコンプのオン/オフを選択できる機能も追加されている。
感覚的な音作りを実現するクリーン・チャンネル
EQをすべてセンターにしエフェクトをオンにすると、弾いている楽器本来の音色キャラクターはほとんど変化がないまま艶感がアップする、まさに上質なバッファー・アンプに通したような印象だ。トレブル、ベースはいたずらに帯域を広げることなく、それぞれの効果が明瞭で帯域を的確にブースト/カットしてくれるので、目指す音色のビジョンが明確ならば短時間で感覚的に音作りできるだろう。ミドル・フリケンシーの可変幅はとても広くブースト/カット量も充分なので、どのように活用するかは迷うところだが、ヘヴィ・ボトムなドンシャリ・サウンドや、ベース・ラインを際立たせる80年代風のポップス・サウンドなど、パッシヴ/アクティヴの楽器の種類や演奏スタイル、音楽性などを問わず、目的に合わせて幅広く活用できるのは間違いない。
コンプレッサーは1ノブだけあって機能も効果も実にシンプル。オプト・コンプらしくナチュラルにアタック感を整えるタイプで、ノブを上げればシンプルに効果が深くなるが、上げすぎると不自然なアタック感になるのでおのずとセッティングも決めやすく、迷いを生じることもないだろう。
多彩な顔を見せるモダンなドライブ・チャンネル
ドライブ・チャンネルの歪みのキャラクター自体は、キレの良いトレブルと細かな歪み具合が特徴的なモダンなディストーションだと感じたが、用途の限られたワン・カラーのエフェクターというわけではない。クリーン・サウンドをミックスする機能を装備する歪み系エフェクターの音作りの手順としては、まず最初にドライブのみで大まかな音作りを行ない、クリーン・サウンドをミックスし全体を整えるのがセオリーかと思うが、ゲイン、トーン、ブレンドの機能と効果が明快ながらも幅広く、組み合わせ次第で歪みの深さはもちろん、質感やニュアンスも多彩に演出できるので、ぜひともいろいろなセッティングを試してほしい。
内部DIPスイッチによってドライブ・チャンネル時のコンプ機能をオンにすると、歪みの質感が揃い聴きやすく弾きやすい音色になるが、クリーン/ドライブの各チャンネルで必要なコンプの深さは異なるかもしれないし、コンプ機能はあくまでもクリーン・チャンネル使用時の音色にだけ活用したいというベーシストもいるだろう。そのような意味で内部DIPスイッチの採用は理にかなっていると感じた。
ふたつのフット・スイッチと10個のコントロール・ノブを備える多機能なベース用プリアンプだが、総じて効果が明快で使いやすいエフェクターで、高いクオリティと幅広い対応力も持ち合わせており、“Ⅱ”のネーミングは伊達じゃないと感じた。DIアウトやヘッドフォン・アウトといった付加機能は備えていないが、用途は明快で同クラスのプリアンプに比べて価格も抑えられている。先代機と同じく、新たなスタンダードとしてベーシストに広く受け入れられそうだ。
Specifications
●コントロール:【クリーン・チャンネル】レベル、コンプ【ドライブ・チャンネル】レベル、ゲイン、トーン、ブレンド【マスターEQ】ベース、ミッド、ミッド・フリケンシー、トレブル【スイッチ】ドライブ、オン/オフ、DIPスイッチ(筐体内)
●入出力端子:インプット、アウトプット
●電源:9V乾電池、ACアダプター
●外形寸法:128(W)×98(D)×55(H)mm
●重量:380g
価格:26,800(税抜)
お問い合わせ:CygnusEntertainment メーカー・サイト