NOTES
BASS MAGAZINE Web『石村順の低音よろず相談所 ~Jun’s Bass Clinic~』。
第11回目のテーマは“ウラをオモテにする裏技 パート2”です。
前回やった“タンタカタン”=“3拍2連”=“2拍3連”、
自動的にできるようになりましたか?
まだの人は前回の動画を見て練習してください!
自動的にできるようになったら、ひとつ注意点があります。
“タカタン”がハネないように気をつけてください。
下の譜面のように、両手のパターン2(a)を片手にまとめると、2(b)になるのですが、
タ~カの長さ=Aと、カ~タの長さ=Bは同じ長さです。
元の譜面で書くとこうなります。
AとBは同じ長さです。ここでハネないように気をつけてください。
さて、前回はこの“タンタカタン”をやっているとき、右手は1、2、3と一定に動きつつ、左手は右手とは別のテンポで一定に動いている、というところまで説明しました。
ここまでは右手(利き手)の“3”の動きが主役で、左手の“2”の動きは脇役でした。
今回はそれを逆にして、左手が主役、右手が脇役になるバージョンをやります。
といっても、やることは変わりません。カウントと感じ方だけを変えます。
①まず右手(利き手)とシンクロさせて“1、2、3”とカウントします。これが今までの感じ方です【譜面5(e)】。
②次は左手とシンクロさせて1、2とカウントします【譜面5(f)】。
この手順②が、“左手を主役にした感じ方”です。まずはこのカウントに慣れてください。
次は、この2種類のカウントを行ったり来たりして乗り換える練習をします。
ここからが本当のポリリズムの始まりです。
(e)と(f)、それぞれ4回ずつ、ひたすら交互にやります。
(e)と(f)を乗り換えるときの、重心が左右に移動する感じ、わかりますか?
こういうふうにリズムを乗り換えることを、タイム・チェンジと呼びます。
さらに、(f)のカウントのしかたを2小節単位にして、2拍子から4拍子に変えてやってみましょう。
慣れたらテンポを上げていきます。
この感じ方が身につくと、普通だと2拍目ウラとして認識している音を、オモテとして演奏できるようになります。応用すれば、ほかのウラ(1拍目ウラ、3拍目ウラ)も同じように感じることができるようになります。
難しかったはずのウラが簡単になるし、それだけではなく、ふたつのリズムが同時進行していることで、うねりのあるグルーヴにもつながっていくんですね。
ということで、今回はここまでです。
次回もまた続きをやるので、1週間毎日練習して、タイム・チェンジに慣れておいてください。
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石村順でした!
石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
◎Information
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