NOTES
クリックを16分4つめに鳴らすリズム練習、第2弾です。 今回は音符が減って“1拍に音符が3個”のパターンです。全部で4パターンあります。
こうやって拍ごとに区切って見ると別々のフレーズに見えるけれど、拍をまたいで見てみると、どのパターンも実は音符が3つ連続していて、ある意味“同じフレーズのバージョン違い”なんですね。それも含めて順番に見ていきましょう。
■パターン1
パターン1aは、16分4つ目が休符です。動画ではBPM70で弾きますが、自分のやりやすいテンポから始めてOKです。
休符(16分3個目の音を切るタイミング)とクリックをシンクロさせます。休符をただ“休む”んじゃなく、音符と同じように “演奏”できれば、音符と休符を合わせて16分を全部演奏していることになります。こういう休符の捉え方が大事です。基本は左手の指を浮かせて休符を演奏します。
今度は休符の代わりに音を伸ばすパターン1bです。
休符がないのでフィジカル的には1aよりシンプルですが、音を伸ばしている(=動作がない)ところでクリックが鳴るので、動作とリンクさせてクリックを感じることができないって意味では難易度アップです。1aと交互に弾いて、1aのリズムの感じをキープしながら1bを弾く練習を繰り返して、感じをつかんでください。
■パターン2
1aを16分1個分手前にずらしたのが2aです。この音符が3つつながった部分がいわば“単語”ですね。始まる場所が違うだけで1aと同じ単語・同じフレーズだ、という認識で演奏します。拍のオモテから“タタツタ”ってフレーズではなく、16分4つ目か ら“タタタツ”ってフレーズです。フレーズのアタマがクリックとシンクロします。
休符の代わりに音を伸ばすパターンが2bです。さっきみたいに、2aと2bを交互に弾いて感じをつかみましょう。
■パターン3
2aを手前にずらすと3a。16分2個目が休符です。
休符の代わりに音を伸ばしたのが3bです。
■パターン4
3aを手前にずらすと4aです。16分1個目つまり拍のオモテが休符です。オモテですべての音符を弾かないので、オモテの位置を見失いがちかもしれません。左手でオモテの休符をしっかり表現してオモテを感じます。
休符の代わりに音を伸ばすと4bです。クリックにもフレーズにもオモテの拠りどころがないので難易度高めですね。
慣れてきたら、例えばいくつかパターンを組み合わせるとこういうリフもできます。
ということでこの練習で16分グルーヴをさらに磨いていきましょう! 石村順でした!
石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
◎Information
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