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リズム感、スタミナのなさに悩んでいるなら、左手だけで練習してみよう【石村順の低音よろず相談所】第162回
- Text:Jun Ishimura
“約3分”でベース上達にまつわるさまざまなトピックを解説するYouTube動画連動の連載『石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜』。第162回は、「左手を強化するための基礎トレーニング」を紹介します。
リズム感、スタミナのなさに悩んでいるなら
リズム感、スタミナのなさに悩んでいる人は、ぜひ最後まで読んでください。
例えば右手のリズム/正確さ/スタミナが85点のレベルだとしても、左手が50点だったら、両手のトータルのレベルは50点です。
つまり、ピッキングのテクニックにばかり気を取られて左手の鍛錬をおろそかにしていると、なかなか上達しません。
そういう人のために、今回は左手のリズム/正確さ/スタミナを強化する基礎トレーニングを紹介します。
左手だけで練習します。左手に集中するためです。超シンプルなのでビギナーでもできます。指ごとの筋トレにもなるし、良いリズムで正確に押弦したりミュートする練習にもなるので、ほかの練習の土台となる基礎練だと言えます。
左手だけで練習してみよう
【Ex.1】のように、それぞれの弦で、それぞれの指を独立して鍛錬します。
音を鳴らすのも止めるのもすべて左手だけです。右手は、余弦(開放弦)のミュートに専念します。譜面の【4弦①】【4弦②】などの丸付き数字は押弦する指を示しています(①人差指、②中指、③薬指、④小指)。
最初はメトロノームをBPM60くらいで鳴らして、バックビート(2拍目・4拍目)に鳴ってると感じます。
1拍目・3拍目はハンマリングで音を鳴らします。2拍目・4拍目はクリックにシンクロさせて指を浮かせてミュートします。ハーモニクスが鳴らないように、できるだけ2本以上の指でミュートしましょう。
ポイント① 押弦する指以外はリラックスさせておく。
ポイント② 手首・肘・肩を固定しないように気をつける。それぞれの指ごと・弦ごとに、“指先が押弦する動作”に応じて腕全体が自然に追随して動けるように、手首・肘・肩はリラックスさせておく。別の言い方をすれば、指だけで押弦せず、腕全体の力を使って押弦する。

時間の関係で動画ではそれぞれ2回ずつ繰り返して次に移動してますが、実際はそれぞれ4回以上やりましょう。苦手な指は、さらに多めに取り組むと良いです。
ゆっくりのテンポで正確にできたら、違うテンポでも取り組みます。あまり時間が割けない場合は、3段階くらいのテンポ(例:BPM 60/100/140 などでバック・ビートに鳴らす)で取り組むと良いですが、時間がある場合は、スロー・テンポからファスト・テンポまでもう少し段階を分けて取り組めば、もっと鍛えられます。
ウォーミング・アップの一環として取り組んで、左手を目覚めさせてから他の練習に取り組むことで、ほかの練習の効果や効率もアップすると思います。ぜひ日々の練習に取り入れてください。
石村順でした!
▼ 今回の動画はこちら ▼
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石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
◎Information
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