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    ベーシスト必須の“余弦ミュート”、さらに掘り下げます!【石村順の低音よろず相談所】第158回

    • Text:Jun Ishimura

    “約3分”でベース上達にまつわるさまざまなトピックを解説するYouTube動画連動の連載『石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜』。第158回では、前回に引き続き“余弦ミュート”をさらに掘り下げます!


    押弦の運指が複雑なフレーズにチャレンジ!

    余弦(弾いていない弦)をミュートせずに演奏すると、開放弦が共鳴し、音のヌケ/グルーヴ/コード感などで、いろいろな面で問題が起きます。それを防ぐために余弦をミュートするわけですが、“左手での余弦ミュート”は右手の奏法に関わらずいつでも使えるので、全ベーシスト必須の基礎テクニックです。

    前回は、マイナー・ペンタトニックのフレーズを2と3の指で低音側の余弦ミュートするシンプルな例を取り上げました。

    シリーズ3回目となる今回は、譜例①のような押弦の運指がもう少し複雑なフレーズで1・2・3の指の組み合わせで低音側の余弦をミュートするケースに取り組みます(4の指は短いので、僕の場合は低音側の余弦ミュートにはほぼ使いません)。

    譜例1


    こういうフレーズですが、余弦ミュートしないと開放弦がけっこう鳴ってしまいます。

    【ex.1】に示した押弦とミュートの指使いは僕のやり方なので、違う指づかいでもOKです。押弦していない指で余弦をミュートすれば良いので、自分がやりやすいやり方を見つけてください。ネックを握り込んで親指でミュートしても構いません。

    スラップしない人は指弾きやピック弾きで取り組んでも構いませんが、“左手で余弦ミュートする”ための練習なので、この練習のときだけは“右手ではミュートしない”ように気をつけてください。

    ミュートする指が入れ替わって複雑なので、(A)から(I)まで個別に取り組んで、徐々につなげましょう。間違えずにできるテンポまで落としてゆっくり正確に練習して、できるようになったら少しずつテンポを上げていきます。

    (A) 3で押弦して4でハンマリングするので、1と2で2弦~4弦をミュートします。

    (B) 引き続き1と2でミュートしつつ、(C)に向けて3もミュートし始めます。

    (C) 1で押弦して2でハンマリングするので、3で4弦をミュートします。

    (D) 前回のように2と3でミュートします。

    (E) (A)と同じで1と2でミュートします。

    (F) 2と3でミュートします。

    (G) 3でミュートします。

    (H) 2でミュートします。

    (I) (D)と同じで2と3でミュートします。

    また、【ex.1】には示してませんが、どちらの小節も1拍目の4弦開放を弾くときは、前々回のやり方で1弦~3弦をミュートします。

    余弦ミュートを確実に身につけて、頼られるベーシストになりましょう。石村順でした!

    ▼ 今回の動画はこちら ▼

    【石村順の低音よろず相談所】第157回

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    石村順
    ◎Profile
    いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。

    ◎Information
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