NOTES
“約3分”でベース上達にまつわるさまざまなトピックを解説するYouTube動画連動の連載『石村順の低音よろず相談所 〜Jun’s Bass Clinic〜』。第152回目のテーマは、“グリッドを意識し、リズムを視覚的に把握しよう”です。
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今回のテーマはベーシストの基礎であり永遠の課題、“リズム”です。
次の2点に思い当たる節はありませんか?
□ 普段、譜面は使わずおもに指の動きだけでフレーズを覚えている
□ 音程は意識するが、リズムは“なんとなくこんな感じ”で済ませている
これで良いリズムでグルーヴィに演奏できているなら問題ありません。そして、フィーリングで音楽を捉えること自体も大切です。
でも、もし上記2点に当てはまりつつリズムが苦手だと感じているなら、違う捉え方でリズムにアプローチした方が良いです。
ベースのリズムが曖昧だと、バンド全体のグルーヴがダメになってしまいます。
8分音符のグリッドを常にイメージする
まず、次の【譜面1A】を何回か弾いてみてください。メトロノームありでもなしでも構いません。

どうでしたか? リズムを雰囲気だけで捉えていると、音符の位置も曖昧になりがちですが、8分音符レベルの解像度でリズムを視覚的に把握できると、これを“ここだ”と自信を持って正確に演奏しやすくなります。そのための基礎的なエクササイズを紹介します。
【譜面1A】のように“一番細かい音符が8分音符”のフレーズの場合、【譜面1B】の下段のようにイメージします。

これは、連続する8分音符の流れ、つまり、“8分音符のグリッド”をイメージするエクササイズです。
常にグリッド全体をイメージしつつ、フレーズの音符がグリッドのどこに当てはまるのかを意識して演奏します。
言い換えると、拍(=4分音符)だけでなく常に8分音符を感じながら演奏します。ドラムのハイハットのイメージです。
では、このアプローチで、まずは“1小節に8分音符がひとつ”のパターンを練習します(ex.1 A~H)。動画では各エクササイズを2回ずつしか繰り返してないですが、実際はひとつのエクササイズを良い感じでできるようになるまで繰り返してから次に移ります。

次は、“1小節に8分音符がふたつ”のパターンを練習します(ex.2 A~H)。

最後に“1小節に8分音符が3つ”のパターンを練習します(ex.3 A~H)。

このように、リズムを雰囲気ではなく視覚的なグリッドとして捉えられれば、より正確に、そして自信を持って演奏できるようになります。ぜひ、日々の練習に取り入れてください。
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石村順
◎Profile
いしむらじゅん●元LOVE CIRCUS、元NEW PONTA BOX。日食なつこ、ポルノグラフィティ、東京エスムジカ、K、JUJU、すみれ、大江千里、松山千春、宇崎竜童、石川ひとみ、種ともこ、近藤房之助、豊永利行、Machico、紘毅、城南海、西田あい、つるの剛士、SUIKA、Le Velvets、葡萄畑など、多数のライブや録音に参加している。ロングセラー『ベーシストのリズム感向上メカニズム グルーヴを鍛える10のコンセプトとトレーニング』の著者。Aloha Bass Coachingではベース・レッスンのほか全楽器対象のリズム・レッスンを行なっている。
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