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ダークな世界観を甘美な歌声で表現する気鋭のソウル・シンガー=モーゼス・サムニーが、3年ぶりとなるアルバム『グレー』を発表した。白と黒の中間色を意味するタイトルが象徴するコンセプチュアルな内容で、収録曲数も20曲と聴き応えも充分だ。
楽曲は、世界で活躍するマルチ・プレイヤーのFKJが手がけた「Colouour」などのようにプロデューサーを迎えたものから、モーゼスが主導するバンド・スタイルまで、多岐にわたる制作方法が取られている。ベースはサンダーキャットを始め、モーゼスのライヴ・バンド・メンバーであり、ギタリストのマーク・リボーやシンガーのトム・ウェイツらとも共演する名手シャザード・イズマイリーが担当しているほか、モーゼス自身もベース・プレイを披露している。
サンダーキャットの歌伴とリード・プレイを行き来する柔軟性が発揮されている「In Bloom」、シャザードの巧みな音使いがフックとなっている「Bless Me」、モーゼスのインプロチックなベース・ラインがバスドラに絡みつく「Neither/Nor」など、本作では抽象的な楽曲世界のなかで見事に機能する美しいベース・ラインを堪能することができる。ひとクセあるベース・プレイを求める人にもお薦めな1枚だ。
◎作品情報
『グレー』
モーゼス・サムニー
Jagjaguwar
JAG348JCD
発売中
【収録曲】
01.Insula
02.Cut Me
03.In Bloom
04.Virile
05.Conveyor
06.boxes
07.Gagarin
08.jill/jack
09.Colouour
10.also also also and and and
11.Neither/Nor
12.Polly
13.Two Dogs
14.Bystanders
15.Me in 20 Years
16.Keeps Me Alive
17.Lucky Me
18.and so I come to isolation
19.Bless Me
20.before you go
◎Official HP