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プロのベース練習、覗いてみた。– 第6回:武田祐介(RADWIMPS)

  • 取材:伊藤大輔
  • 撮影:Kohei Watanabe
  • デザイン(ロゴ):猪野麻梨奈
  • Presented by Positive Grid

プロのミュージシャンは、どんな練習を積み重ねてきたのか?──本連載では毎回、異なるベーシストに登場いただき、自身の練習遍歴や現在のルーティンについて語ってもらう。

今回登場するのはRADWIMPSの武田祐介。学生時代の吹奏楽部での“練習”ルーツから、コピーしていた楽曲、RADWIMPS作品で個性的なベース・フレーズが生み出される背景まで明かしてくれた。さらに、話題の多機能型スマート・ヘッドフォン Positive Grid “Spark NEO”も試奏してもらい、そのインプレッションと活用法についても語ってもらった。

目次
・武田祐介が語る、プロ・ベーシストの“自宅練習”
・武田祐介 × Positive Grid “Spark NEO”

武田祐介(RADWIMPS)が語るプロ・ベーシストの“練習”

ちゃんと弾けるようになりたいと思って習いに行きました。それが自分にとっては転機となりましたね。

 僕の場合、始まりがエレキ・ベースではなくて、中学生の頃に所属していた吹奏楽部で弾いていたコントラバスでした。なので、吹奏楽での演奏を前提としたスケール練習や運指などの基礎練習をしていました。それもあって最初に買ったエレキ・ベースもフレットレスでした。

 見た目が気に入った楽器がたまたまフレットレスだったってだけなんですけどね。コントラバスもフレットないし、まぁ問題ないだろうと。運指もコントラバスのような運指で弾いていました。あと、コントラバスはエレキに比べたら左手の握力がより必要になると思うので、鍛えられていた分、持ち替えたときに自然と左手の小指などを使えていたのはエレキ初心者としては良かったのかなと思います。 

 実際に曲を弾くのが練習でしたね。吹奏楽は演奏する曲の楽譜を見ながら弾くので、そういうことをしていました。あと、中学の吹奏楽部の先輩と一緒にバンドをやる機会があり、初めて街のリハスタでブルーハーツのコピーをしました。フレットレスでピック弾きという不思議な感じでしたね。

 みんなが聴いている音楽が多かったですね。中学の頃はGLAY 、あとL’Arc~en~Cielはコピーもして、「HONEY」は自分にとっての初ライヴの曲でした。

L’Arc~en~Ciel「HONEY」

 高校生になってからですね。高校でも吹奏楽に所属していて、その延長でやっていたエレキ・ベースをもっとちゃんと弾けるようになりたいと思って習いに行きました。それが自分にとっては転機となりましたね。

 譜面は読めたので、そこではいろんな課題曲を弾くため、いろんな音楽を教えてもらいました。それこそベース・マガジンの表紙にもなったマーカス・ミラーやラリー・グラハムとか、あとはスティーヴィー・ワンダーの「Sir Duke」などのコピーもしました。今までの自分が出会っていなかったアーティストのベース・ラインを聴いたり弾くことはとても糧になりました。

スティーヴィー・ワンダー「Sir Duke」

 そうですね。でも、スラップは吹奏楽で演奏する曲にもあって、T-SQUAREの「宝島」は吹奏楽の定番曲なんですよ。中学生の頃に譜面に奏法の指定が書かれていて“これどうやって弾くの?”って感じでした。その頃の僕のスラップのフォームは親指が下向きで、かつフレットレスで弾いてましたね。

 Dragon Ashの故・馬場育三さんの影響があったんだと思います。そこからは今言ったマーカスやグラハムの演奏に取り組むようになって上向きのフォームに変わりました。

ひとつのジャンルを追求するよりも、広くいろんな音楽が好きだったのも功を奏した理由のひとつかもしれません。

 リズム練習ですね。高校卒業後、音楽系の大学に進学したのですが、そこでリズムをウラで取る課題があって、クリック練習はそのときにやってましたね。ウラとか4拍目だけとか、シャッフルのウラだけ鳴らして合わせるという。

 ただ、そのときは何となくできているなと思っていましたが、そういうもんじゃないなと。最近レコーディングでちょっとうまくいかなかったこともあって、またリズム練習をしないとなって思っています。今まで大事にしていたものよりも、そっちのほうが重要かなって思うんですよね。

 自分にしか出せないフレーズのおもしろさとかですね。そういうフレーズも弾き方とかタッチ、あとはリズムでもっと光らせることができて、そういうことをもっと見つめないとなって。今少し反省をしています。

 人とは少し違った入り方でベースをはじめたこともあり、“バンドのベーシストはこうあるべきだ”っていう考えが、僕にはまったくなくて、今ではそれが良かったんだなと思います。それと、ひとつのジャンルを追求するよりも、広くいろんな音楽が好きだったのも功を奏した理由のひとつかもしれません。

 それはもう、デモの楽曲に対してとにかくたくさんのフレーズを考えることに尽きると思います。(野田)洋次郎(vo,g,pf)もありきたりなものが好きじゃないので、そういう環境による影響も大きかったとは思いますね。

 そうですね。例えばうまく弾けないものがあったとしてら、ひたすらテンポを落として弾く練習をしますね。BPMを30くらい落として、それで完璧に弾けるようになるまで数時間弾いたり、そういうことをしていました。

 インテンポで“何となく弾けた”と思っても、テンポを落としていくと“ここは、どのリズムにはめたかったんだっけ?”と感じる部分が出てきます。自分の苦手なところの粗探しという意味でも、テンポを落とすのは有効な練習法だと思います。

武田祐介(RADWIMPS) ×
Positive Grid “Spark NEO”

スマート・アンプでおなじみのPositive Gridが手がけたSpark NEOは、ヘッドフォン・スタイルで自宅練習の自由度を大きく広げてくれる注目アイテムだ。Spark NEOを使った“練習”の可能性について、武田に聞いた。

▼ Positive Grid “Spark NEO”の詳細はこちら

ちゃんと空間を表現してくれるから不思議ですよね。

 ちょうど今RADWIMPSのツアー中で(※取材は2025年12月下旬に行なった)、ホテルの部屋や楽屋での練習にSpark NEOを使ってみたのですが、すごく良かったです。これまではヘッドフォン・アンプとインイヤータイプのイヤフォンを使っていましたが、Spark NEOのほうがベースを弾いたときに空間の表現をしてくれて、楽しく弾けました。

 以前から練習はラインの音でしていたこともあり、Spark NEOを使うときもアンプ・モデリングはオフにして、軽くEQ(BASS EQ)とコンプレッサー(BASS Comp)をかけて使っていました。それでもちゃんと空間を表現してくれるから不思議ですよね。

 楽曲に合わせてというのはほとんどないですね。Sparkアプリでクリックを鳴らしながら弾いたり、あとはベースだけを弾くというのがほとんどです。

 ちゃんとベースの音がするのはもちろん、ワイヤレスなのにレスポンスも良くて弾いたときのストレスもまったくなかったです。あと、Spark NEOのヘッドフォンは遮音性も高くて、集中して弾けるのも良いです。

 例えば、気になったベースのサウンドを分析したり、エフェクターの組み合わせを実験してみたいと思ったときに、Sparkアプリでシミュレーションする使い方が良いなと思いました。あと、これはリクエストですがアンプ・モデリングで原音のブレンドができるようになったらいいのと、エフェクトの並び順を簡単に変えられたら、もっと使い勝手が良くなると思いました。

 ワイヤレスであることの手軽さが魅力ですよね。有線だとケーブルを出して楽器につなぎ、練習が終わったらケーブルを巻いて……そういった準備の時間をほかのことに回せるのは大きいです。あとは音を出すまでのプロセスが減るほど、手軽に楽器にも触るようになるのもSpark NEOの良さだと思います。

トランスミッターとのセットで接続も簡単。低レイテンシー設計により音切れもなく、快適なプレイが可能。ヘッドフォン、トランスミッターともに付属のUSB-Cケーブルで充電して使用する。
専用アプリSpark Appと接続すれば、音作りからジャム・セッションまで多彩な機能が利用可能だ。33種のアンプと43種のエフェクト、10万以上のToneCloudトーンにアクセスでき、ベース用のアンプやエフェクターもラインナップされている。
Positive Grid Spark アプリ画面
ギャリエン・クルーガー製800RBのトーンにインスパイアされた“RB-800。”
Positive Grid Spark アプリ画面
Sunn製300Tのトーンにインスパイアされた“Sunny 3000”。
Positive Grid Spark アプリ画面
定番ベース用コンプを彷彿させるトーンを再現した“Bass Comp”。
Positive Grid Spark アプリ画面
多彩なプリセットが並ぶクラウド、“ToneCloud”の画面。“ToneCloud”からダウンロードした音色は、Spark NEO本体に保存も可能だ。
Sparkアプリには、リアルタイムでコード表示する“Auto Chords”や、思い描いたトーンを言葉で伝えるだけで最適なサウンドを提案する“Spark AI”といったAI機能も搭載。練習やジャムセッションを彩る、多彩なバッキングトラック機能にも注目だ。

◎Profile
武田祐介(たけだ・ゆうすけ)●2001年に結成されたRADWIMPSに2004年に加入。2005年11月にメジャー・デビュー。日本のロック・バンドとして確固たる地位を確立し、2023年〜2024年には北米、ヨーロッパ、アジア、中南米、そして日本をめぐるツアーを行なうなど、ワールド・ワイドな活動も展開している。2025年にはメジャー・デビュー20周年を迎え、10月に約4年ぶりとなるニュー・アルバム『あにゅー』、11月にはトリビュート・アルバム『Dear Jubilee -RADWIMPS TRIBUTE-』がリリースされた。
◎Information
HP X Instagram

◎ NEWS
ケーブル1本で接続! 新ヘッドフォン“Spark NEO Core”が登場。

Positive Grid “Spark”シリーズに、有線ヘッドフォンの新モデル“Spark NEO Core”が追加された。標準的な1/4インチ・ケーブルを楽器から直接挿すだけで、内蔵されたSparkの高機能なギター/ベース・アンプをそのまま利用できる、“ワイヤレスより有線派”のユーザーには嬉しいモデルだ。価格もSpark NEOに比べて手頃な26,400円(税込)に設定されている。

Spark NEO Core

製品詳細

Positive Grid / Spark NEO
Positive Grid / Spark NEO Core

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