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    BADASS ROOKIE〜BMイチ押しのNEWCOMER〜 – りょうと[ヤングスキニー]

    • Photo(Live):Subaru Uemura
    • Interview:Shutaro Tsujimoto

    TikTokでの総再生数が10億回を突破!
    新世代バンドを支えるポップ・センスの妙

    マジでイカす新人=BADASS ROOKIEを紹介する本企画。BMイチ押しの新世代ベーシストとして、今回はヤングスキニーのりょうとが登場! ヤングスキニーは2020年8月結成の4人組ロック・バンド。2022年10月にリリースした「本当はね、」がティーンズを中心に高い共感性を呼び、数々のストリーミング・チャートを席巻、TikTokでの総再生数は10億回を突破(!)という今注目の若手バンドだ。そんな彼らが3月15日に1stフル・アルバム『歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた』をリリース。「本当はね、」での一度聴いたら忘れられないキャッチーなベース・ラインを筆頭に、りょうとのポップ・センスが光るベース・フレーズがちりばめられた今作について、音楽ルーツとともに語ってもらった!

    1番影響を受けたのはBUMP OF CHICKENです。

    ━━ベースを始めたきっかけを教えてください。

     中学3年生の頃に音楽室にエレキ・ベースが置いてあり、ドラムを叩ける友達に“背が高いからベース似合うし、ベーシストはモテるよ”と薦められて始めました。

    ━━始めてからは、どのような練習をしてきましたか?

     始めたての頃はKANA-BOONの「ないものねだり」「フルドライブ」「Fighter」やサカナクションの「新宝島」、フジファブリックの「若者のすべて」など、好きな曲のコピーをしていました。あとはメトロノームに合わせた練習や、運指、耳コピの練習、苦手なスラップ奏法の練習をYouTubeの解説動画を観て勉強しました。

    ━━影響を受けたバンドやベーシストを挙げるとすると?

     バンドで1番影響を受けたのはBUMP OF CHICKENです。歌詞の世界観や、藤原基央(vo)さんの考え方が好きで僕の人生の軸になっています。ベーシストで尊敬しているのは亀田誠治さんで、ベースの周波数を歌声の周波数に近づけることでほかの楽器の音に埋もれず存在感を出すという音作りや、ピック弾きでのブリッジ・ミュートなど奏法の面でも影響を受けています。

    ━━バンド加入の経緯について教えてください。

     ヤングスキニーの前任ベーシストが抜けたタイミングで、もともと知り合いだった元ドラマーがInstagramで“ベース・メンバー募集”の投稿をしていて。そのドラマーがヤングスキニーとして活動する姿を見て“いいなぁ”と思っていたところだったので、挙手しました。その後スタジオ練に参加し、正式加入の連絡なども特になく、気づいたら加入していました(笑)。

    『歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた』
    SPEEDSTAR RECORDS
    VICL-65784(通常盤)

    ━━ヤングスキニーはどういった音楽性を目指しているバンドだと言えますか?

     かやゆー(vo,g)の書くストレートでどこかリアリティのある歌詞を軸に、メンバーそれぞれの異なる音楽ルーツが組み合わさることで独創的な音楽性を目指しています。各メンバーの音楽ルーツは、自分だったらBUMP OF CHICKEN、スピッツ、相対性理論、かやゆーはクリープハイプ、Mr.Children、しおん(d)はcoldrain、ONE OK ROCKなどのラウド系、ゴンザレス(g)はアニソン、と引き出しがバラバラなので、毎回おもしろい化学反応が起きます。

    左からりょうと、しおん(d)、かやゆー(vo,g)、ゴンザレス(g)。

    ━━バンドでのベースの立ち位置をどのように捉えていますか?

     かやゆーの書く歌詞の世界観や歌のメロディ・ラインを邪魔しないようにまずリード・ギターのメロディがあり、ベースはその隙間を埋めていく立ち位置にあると捉えています。

    ━━バンドの曲作りはどのように進みますか? またベース・ラインはどのように作っていますか?

     かやゆーが作った弾き語りのデモに対して各メンバーがフレーズを作ってきて、スタジオでセッションします。ベースに関しては、リズムはドラムとお互いを読み合いながら、リフの部分はリード・ギターとヴォーカルの邪魔をしないよう、ギリギリのラインを攻めて作っています。

    ━━メイン・ベースとの出会いについて教えてください。

     メイン・ベースはKing Gnuの新井和輝さんのシグネイチャー・モデルのフェンダーDeluxe Jazz Bass V, Kazuki Arai Editionを使用しています。5弦ベースを探していたときにフェンダーさんに相談した際、いろいろ試奏させてもらったなかで一番自分の好みの音がしたのがこのベースで、購入しました。

    ━━ほかにはどんなベースを所有していますか?

     フェンダーのMade in Japan Hybrid II Jazz Bass Vです。弾きやすいところが気に入っていて、僕の手によく馴染み、ハイ・フレットが押さえやすく、ネックの肌触りも良いので気に入っています。

    ━━そもそも5弦ベースを使うようになったきっかけは?

     高校2年生の冬頃に、当時使っていたアイバニーズの4弦ベースと同じシリーズの5弦ベースを中古で購入してみたらしっくりきて、そこからです。今では4弦ベースより弾きやすく感じるほど5弦ベースが馴染んでいます。

    フェンダー製Deluxe Jazz Bass V, Kazuki Arai Edition。“高音がキラッとしていて、またアクティヴということもあり、手元で多彩な音作りができます。パッシヴへの切り替えで音作りの幅が広がるところも気に入っているポイントです”。

    ━━1stフル・アルバム『歌にしてしまえば、どんなことでも許されると思っていた』は、どんな作品になったと振り返っていますか?

     軸はギター・ロックなのですが、ジャンルが多種多様なものになりました。またベースの音作り面では、普段はあまり歪ませないのですが曲によってはかなり歪ませていたり、自分にとって新たな引き出しとなりました。どの楽曲も自分のルーツにはない曲調ばかりだったので、まわりの方に薦めてもらった楽曲をたくさん聴いたり、そこからインスピレーションを受けてベース・ラインを作ったりと、挑戦や勉強がたくさんありました。

    ━━レコーディングではどの曲でどのベースを使いましたか?

     Deluxe Jazz Bass V, Kazuki Arai Editionを「本当はね、」「好きじゃないよ」「ごめんね、歌にして」、Made in Japan Hybrid II Jazz Bass Vを「ゴミ人間、俺」「ヒモと愛」「らしく」「美談」「夜のままで」、バッカスのWOODLINE5’20W-SPM/Eを「東京」、フェンダー・アメリカン・ヴィンテージのジャズ・ベースを「コインランドリー」で弾いています。

    ━━アンプやエフェクターには何を使いましたか?

     アンプ・ヘッドは「東京」「本当はね、」「コインランドリー」でアンペグのSVT-2PRO、「好きじゃないよ」「らしく」「ヒモと愛」「ゴミ人間、俺」「美談」「夜のままで」「ごめんね、歌にして」はSHINOS&LのCity Bassを使いました。キャビネットはアンペグのSVT-15E、エフェクターはMXR M80 bass d.i.+を使用しました。

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