あのベーシストは、どんな音楽を聴いて現在の音楽性／ベース・スタイルを築き上げたのだろうか？　さまざまなベーシストに、自身が影響を受けた“私的名盤”を7枚厳選してご紹介いただく連載企画です。

Ken Mackay
（w.o.d.）

七宝盤①

『Blood Sugar Sex Magik』
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ
（1991年）

　ベースを始めた15歳のときにYouTubeで出会ったのがレッチリでした。フリーのプレイ・スタイルに衝撃を受けて、ご飯を食べるのをあと回しにするぐらい毎日コピーしてました。このアルバムだと「Sir Psycho Sexy」のベース・ラインが好きです。w.o.d.ではピック弾きがメインですが、実は1stアルバムが出るまでは指弾きでした。

七宝盤②

『Rage Against the Machine』
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン
（1992年）

　レッチリと同時期に出会ったのがRATMで、ドロップDチューニングを教えてくれました。リフが全部カッコいい。聴くだけで強くなれるアルバムって素晴らしい。「Freedom」って曲が好きです。

七宝盤③

『Era Vulgaris』
クイーン・オブ・ザ・ストーン・エイジ
（2007年）

　QOTSAはバンドにおけるベースの立ち位置が絶妙で、自分がw.o.d.で演奏するうえでかなり影響を受けています。現ベーシストのマイケル・シューマンのライヴでの安定感は憧れますね。このアルバムは1曲目から3曲目の流れが良くて頻繁に聴いてます。

七宝盤④

『XTRMNTR』
プライマル・スクリーム
（2000年）

　1曲目「Kill All Hippies」のベースが入った瞬間に毎回ドキっとします。ベースはマニが弾いてるんですけど、我々の「イカロス」って曲のサビのベースは彼を参考にして作りました。

七宝盤⑤

『Light Grenades』
インキュバス
（2006年）

　このアルバムの日本限定盤に「Look Alive」って曲が入っていて、ベースが難しくて必死にコピーしました。左手も右手も動きまくるので指のトレーニングになってましたね。インキュバスは初期のファンキーなベースも大好物です。

七宝盤⑥

『Mutemath』
ミュートマス
（2006年）

　とにかくクオリティが高い。冬の曇り空の日に聴きたくなります。「Obsolete」って曲のフレットレス・ベースがたまりません。ドラムのダレン・キングは好きなドラマーのひとりです。今はヴォーカルだけのソロ・プロジェクトになったらしく、ほかのメンバーがいた頃のライヴに行ってみたかった。

七宝盤⑦

『Attack On Memory』
クラウド・ナッシングス
（2012年）

　大好きです。数年前に来日したときにメンバー3人でライヴに行きました。音から立ち姿まですべてがカッコよくて、そのときの話はいまだにしてますね。いつか対バンしたいです。