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    “細かなところからコツコツと” 〜おすすめのチューナー、パッチ・ケーブル、パワー・サプライ【高松浩史の音色探索 その箱の中は地獄より深い】第23回

    • Text : Hirofumi Takamatsu

    生粋のエフェクター・フリークとして知られる高松浩史(The Novembers/Petit Brabancon)による連載【その箱の中は地獄より深い】。マニアも唸るディープな分析から、ビギナー向けの実践的な解説まで、エフェクターの奥深い世界を独自の視点で掘り下げます。

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    第23回:細かなところからコツコツと

    ベース・マガジンWEBを御覧のみなさま、ごきげんいかがでしょうか。高松浩史です。

    今月、タイへ行ったり中国へ行ったりと、とても濃厚な一ヵ月でした。貴重な経験ができて有意義でしたね。

    さて、最近はあまりエフェクターとの出会いがなく……。今回は番外篇的な感じで、周辺機器のおすすめをご紹介しようかなと。

    ①:チューナー

    まずはチューナーです。

    現在、僕が使用しているのはコルグのPitchblack XS BassとSONIC RESEARCH ST-300 miniです。

    僕がチューナーに求めるのは、「反応速度」と「どこまで低い音まで対応しているか」。

    反応速度に関しては、やはりライヴ中サクッとチューニングできたほうがストレスも少ないですよね。

    対応音域の広さについては、バンドによって5弦ベースを2音下げにしたりするので、そこまで対応していないとそもそも使用できません。

    この2機種はその点ではバッチリですね。(チューニング精度に関してはあまり気にしていません。)

    この2機種で特におすすめはコルグのほうでしょうか。そもそもSONIC RESEARCHは日本では現在入手困難ですし……。

    Pitchblack XS Bassは手に入りやすく、安価で、強力なバッファー内蔵(しかもオンオフ可能)、と至れり尽くせりですね。あと、流石にベース用を謳っているだけあって、低音弦の反応が速い気がします。そこも良いですね。

    Pitchblack Xと通常版Pitchblack XSを比べたときにPitchblack Xのほうが音が好みだったので、Pitchblack X Bassをぜひ作っていただきたいところです。待っています。

    ②:パッチ・ケーブル

    次にパッチ・ケーブルについて。

    パッチ・ケーブルは軽さとサイズを重要視しています。もちろん音も重要なのですが。

    ペダル・ボードに結構ぎちぎちに詰めてしまうので、なるべく省スペースなものでないと入りきらなかったり、持ち運びのときに軽いほうがラクだったり……。

    僕のおすすめはFree The Toneのソルダーレス・タイプです。小さい、軽い、音もしっかり良いと、文句のつけどころがありません。

    CU-416、CU-5050と2種類のタイプから選べるので、音のバリエーションもあります。

    僕はCU-416のほうが好みですね。音がスパッと出てくれる感じです。かといってローの不足感はないです。取り回しもかなり良く、とにかく使いやすい。

    人によっては半田付けされたケーブルでないと安心できないという方もいると思うのですが、今まで使用してきてそこまでトラブルもありません。

    意外と耐久性もあるのではないかなと。もしトラブルがあってもその場で作り替えられる気軽さも良いです。それでもこまめにチェックすることが大切ではありますね。(それは半田付けタイプのケーブルも同じかもしれませんが)

    ③:パワー・サプライ

    パワー・サプライも紹介しましょう。

    いろいろと使用してきましたが、現在はキクタニミュージックさんがやっているK.E.Sのパワー・サプライしか使用していません。ほぼ。もともとお付き合いがあるメーカーさんなので、というのは置いておいて、単純にクオリティが高いと思います。フルアイソレートで、コスパ抜群です。

    K.E.SのKIP-RISER VIII。ペダル・ボード構築の革命が起きるかも??

    The Novembersのペダル・ボードにはKIP-V.A.C.9、KIP-AC208MSを、Petit Brabanconのペダル・ボードにはKIP-V.A.C.9、KIP-001を、サポート用のボードにはKIP-001を使用することが多いです。

    まだ導入はできていないのですが、KIP-RISER VIIIという機種があって、これは近々使用したいと思っています。

    この機種、僕がK.E.Sの方に「パワー・サプライの上にエフェクターを置ければ省スペースで良いと思うんですよね。ペダルライザー型のパワー・サプライというか……」とお話ししたところ、まさかの製品化に至りました……。ノリが良くて好きです(笑)。

    しっかりフルアイソレート、電圧切り替えポートありと、機能面でも妥協はなく。

    ただ、製品の性格上、上に載せるエフェクターによってはノイズが乗りやすかったりするかもしれませんね。そこも実験してみたいです。

    省スペース化&ボード後列のエフェクターが踏みやすくなったり、かなり実用的なパワー・サプライではないでしょうか!

    ということで、パワー・サプライはK.E.Sがおすすめです。

    いろいろなバリエーションがあるので、ご自身が求める条件にあった製品を探してみてください。


    以上、今回はおすすめ周辺機器のご紹介でした。

    僕自身も常にアップデートしたいと思っている部分ではあるので、また何かおすすめがあれば取り上げたいと思います。何か参考になれば嬉しいです。

    それでは今回はこの辺で。ご覧いただきありがとうございました。

    ◎Profile
    たかまつ・ひろふみ●栃木県出身。2002年に高校の同級生だった小林祐介(vo,g)とともに前身バンドを結成する。2005年からThe Novembersとしての活動を開始し現在までに8枚のフル・アルバムなどを発表している。2021年からは京(vo)、yukihiro(d)を中心としたプロジェクトPetit Brabancon、浅井健一&THE INTERCHANGE KILLSのメンバーとしても活躍している。その他、Lillies and Remains、圭、健康のサポート・ベーシストも務めている。Petit Brabanconは8月7日に2nd EP『Seven Garbage Born of Hatred』を発表している。

    ◎Information
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