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【新製品レビュー】Fender / Player II Modified Active Precision Bass 〜モダンスペックを備えたアクティヴPJ
- Text:Makoto Kawabe
- Photo:Masao Sekigawa
ベース・マガジン2025年8月号の「NEW PRODUCTS REVIEW」に掲載された、編集部注目の新製品をご紹介!
New Products Review:
Fender / Player II Modified Active Precision Bass
多彩なサウンドメイクを実現するモダンスペックを備えたアクティヴPJ


POINT
リーズナブルなPlayer IIシリーズを基本に“改造(=モディファイ)”が施されたというコンセプトのPlayer II Modifiedのプレジション・ベース。リアにJタイプ・ピックアップが追加され、アクティヴ3バンドEQやハイマス・ブリッジを搭載するなど、“全部盛り”ともいえるマッチョなスペックを備えた一本。


REVIEW
PlayerⅡシリーズのプレシジョン・ベースと比べたらスペックは別物といえるほど変更点は多岐にわたり、まさに“モディファイド”といえる仕様となっている。ピックアップはリアの位置にノイズレス仕様のJタイプが加えられているだけでなく、Pタイプも本シリーズ用に新たに開発された仕様だ。
Jタイプはスタッガード・ポールピースなので各弦の弦高に合わせて高さを調整しやすく、スプリット型のPタイプと組み合わせるPJ仕様には最適かもしれない。ハイマス・ブリッジはルックス的にも重量感が増しており、楽器の鳴りとサステインに大きく影響しているように感じる。ナット幅はいかにもな幅広の41.3mmで、ネックはモダン“C”シェイプだが、指板エッジにロールオフ加工を施している効果もあり従来モデルよりも太さや厚みを感じずスムーズに演奏できる。
パッシヴにして弾いてみると硬質かつ艶のある音色で暴れない。パッシヴ・トーンの効きも良く、音色バリエーションとして効果的に活用できそう。EQフラットでアクティヴに切り替えても大きな音色変化はないが、高音域、特にスラップ時のアタックの抜け感が伸びる。一般的な3バンドEQに比べてトレブルとミドルは高め、ベースは低めの音域に効く印象で、充分なロー感がありつつ抜け感も重視した、まさにモダンな音色を作りやすそうだ。
トラディショナルな演奏性と音色の筆頭格ともいえるパッシヴのプレシジョン・ベースを“弾きやすくてモダンな音色の楽器に改造したい!”との要望に100%答えてくれたかのような本器。新品で手を加える必要がないという点でもお得な楽器かもしれない。
FENDER/PLAYER II MODIFIED ACTIVE PRECISION BASS
【スペック】
●ボディ:アルダー
●ネック:メイプル
●指板:メイプル
●スケール:34インチ
●フレット数:20
●ピックアップ:プレイヤーIIノイズレス・ジャズ・ベース、プレイヤーIIモディファイド・プレシジョン・ベース
●コントロール:マスター・ヴォリューム、バランサー、トレブル/ベース、アクティヴ・パッシヴ切り替えスイッチ、ミドル/パッシヴ・トーン
●ブリッジ:4サドル・ハイマス・ブリッジ
●ペグ:テーパード・シャフト・オープン・ギア
●カラー:【メイプル指板】サンシャイン・イエロー(写真)、3カラー・サンバースト、ダスク、【ローズウッド指板】オリンピック・パール、ハーベスト・グリーン・メタリック
【価格】
187,000円(税込)
【問い合わせ】
フェンダーミュージック ☎0120-1946-60 http://fender.co.jp/
※本記事はベース・マガジン2025年8月号の「New Products Review」から転載したものです。
※価格は本誌掲載時のものです。