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【新製品レビュー】DSM & Humboldt/Simplifier Bass Master〜唯一無二のマルチ・サウンド・プリアンプ
- Photo:Masao Sekigawa
- Text:Makoto Kawabe
ベース・マガジン2025年8月号の「NEW PRODUCTS REVIEW」に掲載された、編集部注目の新製品をご紹介!
New Products Review:
DSM & Humboldt/Simplifier Bass Master
多彩な機能を小型筐体に詰め込んだ唯一無二のマルチ・サウンド・プリアンプ

POINT
フット・スイッチのないペダル型ベース用プリアンプ、“ゼロワットアンプ”の最新機種。クリーン/コンプ/ホットのドライブ・モード、オフ/100/500Hzが選択可能なLPF付クリーン・ブレンド機能、4バンドEQ、細かな設定が可能なキャビネット・シミュレーターに加えて、豊富な入出力端子を備える多機能モデルだ。
REVIEW
チリに拠点を置くDSM& Humboldt Electronicsは “Simplifier”シリーズ(アナログ回路のみによるプリアンプ/キャビネット・シミュレーター)のリアルな音色が高く評価され、今後の動向にも目が離せないエフェクター・ブランド。
本機は同社のベスト・セラーであるSIMPLIFIER BASS STATION(往年の大型チューブ・ベース・アンプを彷彿させるプリアンプ/キャビネット・シミュレーター)をブラッシュ・アップさせた最新モデルで、インプット・ゲインに3つのドライブ・モードが追加され、3バンドEQを4バンドEQに変更、キャビネット・シミュレーターのパラメーターやパネル・デザインを一新するなど、大幅なアップデートが施されている。
3つのドライブ・モードや効きの良い4バンドEQで積極的な音作りができるのはもちろん、LPF機能付きのパラレル・メイン・ミックスでドライ音を混ぜることで低音の質感や抜け感を緻密に追求できるのがとても良い。
フット・スイッチがなく常時オンが前提なだけに、音作りの中枢としても、全体のまとめ役としても使えるはず。まさに攻守両面で活躍できるユーティリティー・プレーヤーのようだ。
キャビネット・シミュレーターの効果も派手過ぎず、かつ各パラメータを弄れば確実に音色変化を生じていて、目の前に置いた大小さまざまな実機のキャビネットを次々と差し替えているかのようで音作りが楽しい。
入出力端子も豊富であらゆるシチュエーションに対応できる。いざ導入したらすぐに2台目が欲しくなりそうだ。
DSM & HUMBOLDT/SIMPLIFIER BASS MASTER
【スペック】
●コントロール:ゲイン(コンプ)、プリアンプ・レベル、パラレル・メイン・ミックス、ロー、ロー・ミッド、ハイ・ミッド、ハイ、マスター・レベル、ポーティング、ツィーター、ヘッドフォン・レベル、ドライブ・モード・スイッチ、プリFXアサイン・スイッチ、ローパス・フィルター・スイッチ、キャビネット・サイズ・スイッチ、キャビネット・タイプ・スイッチ、メイン/キャビネット切り替えスイッチ、パラレル・フェイズ切り替えスイッチ、パラレル/スルー切り替えスイッチ、グラウンド/リフト・スイッチ
●出入力端子:アウトプット×2(メイン/パラレル)、ヘッドフォン・アウト、AUXイン、ポストFX(リターン/センド)、プリFX(リターン/センド)、インプット、DIアウト×2(メイン/パラレル)
●電源:9V〜12Vアダプター
●外形寸法:125(W)×69.4(D)×43.2(H)mm
●重量:356g
【価格】
60,500円
【問い合わせ】
フックアップ ☎ 03-6240-1213 https://hookup.co.jp/products/dsm-humboldt
※本記事はベース・マガジン2025年8月号の「New Products Review」から転載したものです。
※価格は本誌掲載時のものです。