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【新製品レビュー】Empress Effects/Bass ParaEQ〜ベース用パライコの決定版モデル

  • Photo:Masao Sekigawa
  • Text:Makoto Kawabe

ベース・マガジン2025年8月号の「NEW PRODUCTS REVIEW」に掲載された、編集部注目の新製品をご紹介! 

パライコの決定版モデルがベース専用機にブラッシュアップ!

Empress Effects/Bass ParaEQ

POINT

人気モデルのPara EQがベース専用設計として新登場。Q値が連続可変の3バンド・パラメトリックEQに加え、カットオフ周波数可変のHPF/LPF、バクサンドール型のロー/ハイ・トーン・コントロール、+30dbのクリーン・ブーストを装備。入力インピーダンス切替(1M↔10MΩ)、TRS端子によるバランス出力にも対応している。

Empress Effects/Bass ParaEQ
ロー、ミッド、ハイともにツマミによる連続可変式のQコントロールを搭載。より正確なパラメトリック・コントロールが実現できる。
Empress Effects/Bass ParaEQ
左からハイパス、ローシェルフ、ハイシェルフ、ローパスの各種フィルター。ローシェルフはブースト/カットの量に応じて効果が始まる周波数が変化する設計となっている。
Empress Effects/Bass ParaEQ
筐体を横から見たときの様子。オン/オフ・スイッチとブースト・スイッチがツマミよりも高く設定させているため、オン/オフ時にツマミを干渉する心配はなさそうだ。

REVIEW

レコーディング・スタジオ・クオリティのクリアな音質と堅実な製品群に定評のあるカナダのエフェクター・ブランドEmpress Effects。高い人気を誇った初代Para EQは2022年にPara EQ MKIIとParaEQ MKII Deluxe(以下、Deluxe)の2モデルにアップデートされたが、Deluxeをベース用にアレンジしつつ、機能を追加したのが本機だ。

Deluxeからの変更点はパラメトリックEQの各バンドの周波数帯域とHPF/LPFのカットオフ周波数。さらにバクサンドール型トーン・コントロールのハイ側が1kHz以上で作用するのに対して、ロー側はブースト/カットの量に応じて作用する周波数が変化する設計となっており、例えばブースト1時方向で75Hz以下、最大ブーストで400Hz以下の周波数帯域に作用するとのこと。

実際にベース演奏しながら操作してみると、とても実用的で納得の周波数設定だと感じるし、ナチュラルかつ音楽的な変化が生じるので、感覚派のベーシストでも扱いやすいはず。10MΩの超高入力インピーダンスはピエゾ・ピックアップ出力の楽器を使用時に活用したい。アンバランス↔バランス出力の切り替えは接続されるケーブルと後続機器によって自動判定されるので、音質にこだわるシビアな現場で威力を発揮するはずだ。

総合的にとてもEmpressらしい超クリアで素直な音色。EQの最終兵器という印象だ。非常に多機能だが、DTMに慣れている人には扱いやすく、むしろソフトウェアEQのハードウェア版としてシステムに組み込むベーシストも増えそうだ。

EMPRESS EFFECTS/BASS PARAEQ

【スペック】
●コントロール:ロー・フリケンシー、ロー・ゲイン、ロー・クオリティ・ファクター、ミッド・フリケンシー、ミッド・ゲイン、ミッド・クオリティ・ファクター、ハイ・フリケンシー、ハイ・ゲイン、ハイ・クオリティ・ファクター、ブースト、ブースト・スイッチ、オン/オフ・スイッチ、ハイパス・フィルター、ローシェルフ・フィルター、ハイシェルフ・フィルター、ローパス・フィルター
●出入力端子:インプット、アウトプット
●電源:9Vアダプター
●外形寸法:63.5(W)×122(D)×66(H)mm
●重量:約450g

【価格】
63,800円(税込)

【問い合わせ】
アンブレラカンパニー ☎ 042-519-6855 https://umbrella-company.jp/brand/empress-effects/


※本記事はベース・マガジン2025年8月号の「New Products Review」から転載したものです。
※価格は本誌掲載時のものです。