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    マークベース “MB Yellowシリーズ”の実力を検証! 脅威のコスパを実現した次世代型エントリー・モデル

    • Text:Makoto Kawabe
    • Photo: Masao Sekigawa

    近年エレキ・ベース本体の企画・生産に注力するMarkbassより、新ベース・モデル“MB Yellowシリーズ”が登場した。鮮烈なイエロー・カラーが印象的な本シリーズは、普遍的なJB/PBの装いを纏ったエントリー・モデルだ。弊誌でもお馴染みのベーシスト河辺真(SMORGAS、NEO BURNING FIRES)にその実力をチェックしてもらった。

    脅威のコスパを実現した普遍型エントリー・モデル

    MB Yellow JB

    MB Yellow PB

    SpecificationsMB Yellow JB, MB Yellow PB
    ●ボディ:ポプラ●ネック:メイプル●指板:ローレル●スケール:34インチ●フレット数:20●ピックアップ:Jシングル・コイル×2(MB Yellow JB)、Pスプリット・コイル(MB Yellow PB)●コントロール:ヴォリューム×2/トーン(MB Yellow JB)、ヴォリューム/トーン(MB Yellow PB)●ペグ:オリジナル●ブリッジ:オリジナル●カラー:マークベース・イエロー●価格:オープン・プライス(市場想定価格56,100円前後)
    ◎製品ページ MB Yellow JB, MB Yellow PB

    製品解説

    MB Yellowシリーズは、高性能な小型軽量ベース・アンプで不動の地位を築いたマークベースが、コスト・パフォーマンスに優れたGLOXYシリーズで培った経験を生かし、“ベース本体”でもさらにシェアを拡大すべく極めてリーズナブルな価格帯に進出した新たなラインナップだ。

    製品構成は、MB Yellow JB、MB Yellow PBに加えて、30インチのショート・スケールを採用し、シングル・コイル・ピックアップを搭載するMB Little BASSの全3モデルとなっているが、もっとも目を惹くのが全モデル共通のオリジナル・シェイプのヘッド・ストックと、マッチング・ヘッド仕様(ボディとヘッドが同色)のイエローのカラーリングだろう。そのほかにもメイプル・ネック、ローレル指板、ポプラ・ボディといったマテリアル、20フレット仕様でサテン・フィニッシュのネック、ネック・プレートを介した4点止めのジョイント、折り曲げタイプのブリッジ、パッシヴ・サーキットによるヴォリュームとトーンのコントロールなど、奇をてらわないシンプルなスペックも全モデルで一貫している。

    とはいえ、それぞれのモデルは明確にキャラクターが分けられており、例えばJBとPBはボディ・シェイプやピックアップによる音色の違いはもちろん、ネック・シェイプもややスリムなJBに対してPBはナット幅が広く扁平と、それぞれのモデルを象徴する特徴が踏襲されているため、同じ34インチ・スケールながらも演奏性には相応の違いを感じるだろう。

    極めてリーズナブルな価格帯の製品とはいえ、すべてイタリア本社でのチェックをパスしているため、品質は折り紙付き。これからベースを始めたい初心者だけでなく、揺るぎない個性を持つ2本目のベースを求めるベーシストにも後悔させない製品であることは、ブランドを象徴する鮮やかなイエローのカラーリングが代弁している。


    MB Yellow JBは、ダブル・ポールピースのJタイプ・ピックアップを2基搭載。適度に露出したポールピースはなめらかに面取りされており、音色と演奏性の両面で好結果を生み出す。

    MB Yellow PBは、Pタイプの象徴である一組のスプリット・コイル・ピックアップを搭載。Jタイプよりも扁平なコイル形状がパワフルなサウンドを生み出す秘訣だ。
    折り曲げタイプのシンプルなブリッジ。サドルは弦のホールド性に優れた1本溝タイプ。
    ネック・プレートを介した4点止めのジョイント部分。ヒールレス加工は特に施されていないが、必要充分な演奏性を確保している。
    1&2弦側に取り付けられたストリング・ガイドにより、各弦のナットへのテンションを均一に保つことができる。
    指板の板厚は比較的厚め。トラスロッドのアジャスター・ボルトはヘッド側にあるためネックをハズすことなくアクセスできる点も嬉しい。

    わずかにコンプ感があって音色をまとめやすい。

     ボディはカラーリングによる錯覚もあるのか、一般的なJB&PBタイプよりもコンター加工は控えめながら、エッジの丸みは大きいように感じて、持ったときに体に馴染みやすい気がします。ネックが軽いのか楽器の重心はややボディ寄りですけど、演奏性は一般的なJBタイプ、PBタイプそのもの……というか普通です(笑)。必要にして十分なクオリティですし、この価格帯でここまで普通なのは逆に驚愕ですね。ネックはちょっとトラ目っぽくて、高価な楽器の雰囲気もあわせ持っています。音色も完全にPB&JBタイプのそれです。PBは迷いのない音作りができるし、JBはフロント/リアによる音色バリエーションでコントラストがつけられます。わずかにコンプ感があって音色をまとめやすいのはマークベースのアンプに通じる部分かな? 1&2弦の鳴りが心地良いと感じました。

    ◎Profile
    かわべ・まこと●1997年結成のロック・バンドSMORGASのベーシスト。ミクスチャー・シーンにいながらヴィンテージ・ジャズ・ベースを携えた異色の存在感で注目を集める。さまざまなアーティストのサポートを務めるほか、教則本を多数執筆。近年はNOAHミュージック・スクールや自身が主宰するAKARI MUSIC WORKSなどでインストラクターも務める。
    Official HP X

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