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越智俊介のセッション・ワークスを支える6本の愛器【BMG連載:プロフェッショナルの裏側】
- Text : Hikaru Hanaki
- Photo : Chika Suzuki
セッション・ベーシストのキャリアの軌跡や使用機材に迫る「BMG (Behind the Masterful Groove)連載〜プロフェッショナルの裏側」。
自身のバンドCRCK/LCKSをはじめ、菅田将暉、中村佳穂、BE:FIRST、bialystocks、TENDRE、TOMOO、UA、斉藤壮馬といった多彩なアーティストのライヴやレコーディングで活躍するベーシスト、越智俊介の6本の愛用ベースを紹介する。
また、彼がこれまでのキャリアの歩みを語ったインタビューはこちらから。
Fender / 1966 Jazz Bass
“2、3年前に楽器屋で出会って弾いたときに「買わなきゃ」という使命感があった“という一本。ロック系の楽曲でおもに活躍しており、菅田将暉のツアーでも使用した。“66年製のパキッとしていて太い音を気に入っているのと、この個体はネックが細いので、とにかく弾きやすいです”。
Alleva-Coppolo / LG5
ローB弦まで音程感がしっかりあるのに太い音、というところに惹かれて2年前に手に入れた一本。“現代のパキッとした音楽もいけるし、トラッドな音楽も両方いける”のが特徴だという。レコーディングで手に取る機会が多いが、BE:FIRSTのツアー(2024~2025年)でも活躍した。
Epiphone / Embassy Bass
中村佳穂のツアーで訪れた福岡で購入した1本。1964~1966年に製造されたものだと推定され、音のイメージは“ハム・バッカーの音の広い感じがちゃんとあり、ウッディで温かい音がするので意外とアコースティックな音楽に合う”とのこと。菅田将暉の「化かし愛」は本器で録音された。
Fender / 1964 Precision Bass
5~6年前に入手した、越智にとって初のヴィンテージ楽器で、本人いわく“沼の入口だった”。カラーはリフィニッシュされている。ファンク調の曲で使うことが多く、“プレベの良いところが全部入っている”とのこと。菅田将暉の作品や、TOMOO「Super Ball」の録音で使用された。
Fender / Precision Bass
知人から借りている一本で、1961~1962年製。“64年製のプレベと比べると、こっちのほうがより「おじいちゃん」という感じです(笑)。音の伸びも短いし、「この音しか出ません」みたいな不器用なベースだけど、楽曲にハマると最高”とのこと。
Fender / American Vintage Jazz Bass
高校生の頃に新品で入手し、相棒として弾き続けた一本。“使ったら使った分だけちゃんと進化するベース”とのこと。ボディ背面には小原礼、伊藤広規、林立夫というレジェンドたちのサインが並んでいる。
▼解説動画はこちら▼
越智俊介 Profile
おち・しゅんすけ●1991年1月10日 北海道生まれのミュージシャン・ベーシスト。高校時代から地元・小樽でバンド活動を行ない、札幌での箱バン経験を経て東京に拠点を移す。菅田将暉、石崎ひゅーい、st kingz**、斉藤壮馬、中村佳穂、eill、BE:FIRST、bialystocks、絢香、えのぐなどのライヴに参加するほか、自身のバンドCRCK/LCKS、Shunské G & The Peasでも活動中。
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